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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第37章 スルタンコラボ企画 序章 お相手:冨岡義勇



ゴォオオオオオッ

その光の凄まじさも
さることながらに

その音の大きさは
まるで獣の咆哮か何かの様だ

「凄いな…これは、
俺はこんな流れ星は初めて見たが…」

「ん?お前…、火球も知らねぇのか?
珍しくもなんともねェよ。んなの」

その杏寿郎の言葉に
翔が吐き捨てる様に言って

「翔兄。
この人は草原の人間じゃないんだ。
火球を見た事ないのは当然って
…え?あ、翔兄??」

翔はその悠斗の返事を待たずして
自分は一樹が戻って行った方角とは
別の方角へと馬の頭を向けると

「悠斗ォ。俺は小野寺の所へ
戻るからよォ、羊とソイツは頼んだぞ」

そう返事を待たずに
そのまま走り出してしまって

小さくなっていく後姿に
悠斗がはぁーっとため息をついた

「君の、兄上達は余程
下の妹達が気に掛るらしいな…」

「うちの妹達は特別な子だからですよ」

悠斗のその言葉に杏寿郎が反応する

特別と言ったか?

まさか…

「悠斗…と、言ったか。
君達のその妹なのだが…まさかと
思って尋ねるのだが…」

スッと悠斗が人差し指を立てて
静かにと杏寿郎に向けて合図をすると

そのまま 自分の唇に
その人差し指を当てたままで
柔和な微笑みを浮かべる

彼は少年と青年の間ぐらいの
目の大きな可愛らしい
顔立ちをしているので

男と分かりながらにしばし
その笑顔から目が離せないでいると

「それに、今夜は…特別な夜だ」

そう言ってスッと
その唇に当てていた人差し指を


空高くの方へと向けると


先程の火球とは比べ物にならない程に

大きな まるで 太陽が

降って来るかの様かにも映る


大きな 火球の姿を


遥か上空に捉える事が出来た


だが 音がしない 遠い

まだ この大きさが

本来の大きさではないのか


「何せ…、今夜は二つ星の降る夜だ」


「二つ…星の、降る夜…?それは一体」


「あの、降って来る星を見てれば
分かりますよ。あれが二つ星だ。
今は一つだけど…、我々草原の民に
伝わる伝承ですよ。二つ星…の降る夜に
月からその道を下って、金色の目の娘が
この草原の大地に降り立つと」

「金色の目の娘…、
俺はその娘を探しに王都から来たのだが?」

ふっと悠斗が口の端を曲げると

それまでとは

別人か誰か様な


殺気にも似た様な空気を纏う


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