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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第37章 スルタンコラボ企画 序章 お相手:冨岡義勇


この子はまだ知らない…

でもこの先何年かしたら
知ってしまうのだろうか

そして 自分の所為で母様が
死んでしまったんだと…
自分を恨んでしまうのだろうか…

自分の所為だ…と

ギュッとその小さな身体を抱きしめる

「卓。憶えて置いて……父様も
兄様達も、私も、小野寺も
他の……皆も…、
卓の事が大好きなんだよ」

きょとんと卓が大きな目を丸くさせて居て

意味が分からないと言いたげな
そんな顔をしていた

「おねぇ…ちゃん?お……」

「お?」

もじもじと卓が落ち着かない様子で
自分の足をすり合わせる

「おしっこね?おしっこ。まだ駄目っ
卓、我慢して、外連れて行ってあげるから!」

ゲルは移動式のテントの様な物だから

当然室内におトイレはない


家の裏に穴を掘って
周囲から見えない様に布で隠したのが

おトイレだ

卓は小さいから 穴にハマったら
大変だし おトイレには誰かが

付いて行く……のだけど

卓の脇を支えてゲルの外へ飛び出した

そのまま家の裏に駆け込んで

用を足している 弟を見て

みくりがはぁっと安堵の息を漏らした

ああ 良かった間に合った

弟が用を済ませて

ほっとしたのもつかの間だった

ピンっと張りつめる様な

そんな気配を感じた


本能的に察知した

これが…闇の気配の正体だったんだって


「ねぇちゃん?どうしたの?」

「来ちゃダメ。卓、下がってて」


みくりが鋭い視線を

闇の方へ向ける


その闇の中に光る…

双眸が見えた…


1…… 2…… 3匹か…


狼は群れで行動する……

その群れを形成するのは

数十匹の狼たちだ…

マズイ…と 本能で悟った


幼い弟…がすぐ後ろに居る……

それにゲルの中の
他の弟と妹も眠ってる

でも 私が大声を上げれば

その瞬間にこの3匹の狼は

私の喉に食らいつくだろう…

ぎゅっとみくりがその右手に
懐剣を握りしめる

これを抜いたとしても

そうなるのは同じ事…でも どうすれば?


この状況を… 切り抜ける術が 知りたい


ゴクリ…と みくりが固唾を飲んだ

つぅーーっと背中を冷たい汗が伝う


目を…使うのなら 今…かも知れない


私のこの ”目” には特別な力があると

そう母様が言っていた…




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