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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第37章 スルタンコラボ企画 序章 お相手:冨岡義勇


「ひぇえええっ」

怖い怖い怖いっ
怖すぎるぅうううっ

早く… 早く…
帰って来て…

私ひとりじゃ…何にも出来ないのに

皆が頑張ってるのに
私がこんな事じゃダメだって
そう思ってるのに……
恐怖で心が押しつぶされそうになる

昔から 私は ビビッてばっかりで

母様は私が臆病なんじゃなくって

”みくりは人一倍……
闇の気配に敏感なだけだよ”って

そう言ってくれた

闇の気配……それは嫌な予感と言うのに

似ている…… そしてそれが

自分に近づいてるって事も

感じていて

ドクンドクンと……

心臓が強く拍動するのを感じる

みくり…落ち着いて

落ち着くの 大丈夫……予感はする

闇の気配もする けど…


死の気配は…しない


だから だから…大丈夫

この予感は 死を…運んでは来ないから…


すうううぅと大きく
みくりが息を吸い込んで

それから大きくはぁーーーーっと

吐き出す

もぞもぞと布団の山のひとつが揺れて

一番下の弟が目を醒ました様だった

「ん…。おねぇちゃん?……どうしたの?」

ぴとっとその幼い弟の
小さな手がみくりの頬に触れる

「おねぇちゃん、泣いてるの?
こわいこわい?それとも……痛い痛い?」

私が泣いていたせいか
一番下の弟が私の事を心配して

そう声を掛けてくれた

ぎゅっとみくりが両手でしっかりと
その末の弟である 卓の手を取ると

ぶんぶんと大きく首を横に振った

「ううん。大丈夫だよ。
みくりお姉ちゃんは、どこも
痛くないし、…怖くない…から。
ありがとうね。卓。卓は優しいいい子だね」

ギュウウっとその小さな身体を抱きしめる

母様は居ない……

卓を生んだ時に…亡くなったから

この小さな命を…私が守らないと

だって この子は母様が

自分の命と引き換えに生んだ子なのだから


「おねぇちゃん?苦しいっ…」

思わず強く抱きしめてしまい過ぎていた様で
自分の腕の中で卓がそう言って
慌てて腕の力を緩めると

今度は卓の方から
みくりの身体にぎゅううと抱きついて来て

「僕ね…、
みくりお姉ちゃんが大好きだよ?」

そう言って にっこりと
屈託のない笑顔で笑う

「ありがとう。卓。
私も、卓の事が…大好きだよ」


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