第35章 絶対君主の言いなり お相手:煉獄杏寿郎 R-15
そのまま 床に善逸の頭を付けて
力任せに押し付けると
その隣に 傅いて 深く頭を垂れた
「数々のご無礼、失礼を致しました。
私の監督不届きにあります、
何卒ご容赦を…。ホラ、お前も…謝れ!」
「すいません、すいませんっ」
「面を上げよ。俺はそんな事の為に
お前らを呼びつけた訳じゃない」
スッと杏寿郎が立ち上がり
2人のすぐ前まで来ると
事もあろうか しゃがみ込んで
頭を床に付けていた
善逸の顎を引いて顔を上げさせる
わああああっ 何?何なの?
てかスルタンって
めっちゃ男前じゃない 何なの???
じぃーーーーと善逸の顔を
穴が開きそうな位に見つめて来て
今度は俺 スルタンに
めっちゃ見られてるんですけどーー?
クルっと杏寿郎が伊黒の方を向き直ると
「伊黒。お前はどう思う?」
伊黒が杏寿郎にそう尋ねられて
今度はネチネチとした視線を
善逸の顔に向けて来て フンと鼻を鳴らすと
「不細工だな」
「そうか?そこまで酷くもないだろう。
せめて、愛嬌があるとか
言いようがあるだろうが伊黒」
そう言ってまじまじと杏寿郎が
善逸の顔を見て来て
「いや、俺の顔とかどうでもいいんじゃ…」
「だが、元がどうであれ。俺だからな。
何とか出来ない事はない。
何せ、俺だからな。元がどれだけ
不細工だろうが。それなり位には仕上げる」
その伊黒の言葉に
杏寿郎の顔がぱぁっと明るくなる
「そうか、後は任せたぞ伊黒」
「ああ。任された。コレは俺が預かる」
そう言って直接触れるのが嫌なのか
自分の袖を越して善逸の首根っこを掴むと
そのまま善逸を連れて行こうとうするので
「ちょっとぉ!イキナリ何すんのさ!
上官とスルタンだからって、失礼でしょ?
俺をどうしようっていうのさ!
説明位してくれてもいいでしょーーー!!」
善逸が全身で不満を示すと
ふむと杏寿郎が自分の顎を撫でて
「そうだな。それも一理ある。
我妻…と言ったか。お前には
俺の後宮に入って貰う」
サァアアアアアアッ
と善逸の顔が真っ青になって行って
「イヤアアアァッ。どう言う事?
ちょっと、どう言う事ぉおおおっ。
聞いてないし、聞いてないからね。俺っ
断固として拒否するから、お断りしますぅううう」
「それはダメだ」
腕組みをしたままで杏寿郎が答えた
「諦めろ、我妻。ご命令だぞ」