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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第35章 絶対君主の言いなり お相手:煉獄杏寿郎 R-15



そう言って冨岡がしのぶに
対して先ほど上王の酒に仕込まれていた

蟲毒の入った瓶を見せた

まだ 微かに瓶の中で藻掻いているそれに

しのぶが冷ややかな視線を向けると
その匂いから自分の鼻を守る様にして
自分の袖で覆った

「それにしても、これは…酷い
匂いのする蟲毒ですね。ブドウ酒に
仕込まれていたのですね…、
このブドウ酒には、それを飲ませる為の
何か…も含まれていそうですけど?
でないと、こんな大きな異物入りの
ブドウ酒を飲みたがる人はいません」

これを飲んでいた槇寿郎の様子を
冨岡が思い返していた
確かに上王様は蟲毒入りと知ってからも
この酒を知りながらに飲んでいたし

「麻薬…の様な物か?」

「そうですねぇ、確かに
可能性としては、高いですが。
現物がまだ、
残っているのなら調べられますが…。
毒と蟲の事でありましたら、
私の管轄にありますから。現物を
少々、お分けして頂いても?」

「毒…である可能性もあるのか?」

その冨岡の言葉に
しのぶが不敵な笑みを浮かべて見せる

「冨岡さんはご存じないんですか?
毒と言う物の中には、薬として
流通している物もあります。
例えば…、有名な物であれば。
ジギタリス…昔から
心臓の薬として広く用いられていましたが。
量が過ぎれば…逆に
心臓を止めてしまいますから」

「心臓の薬なのに、心臓を止めるのか?」

「ですが…、そのジギタリスから
抽出される成分である、ジゴキシンは
今も、心不全の治療に用いられてますよ?
それに先程、冨岡さんが麻薬と
仰いましたが。麻薬とて…
微量であるなら薬として使えます」

そう冨岡の耳元へ自分の口を寄せて

「知ってました…?冨岡さん」

「毒にも薬にもなると言いたいのか?
で、これは…どうなんだ?」

「この蟲毒については、少々
私にも思う所がありますから。
この蟲達はお預かりしても?」

「煉獄が…、話しがしたいと言っていた」

「スルタンがですか?私にです?
ああ、あの今日卸したアレの
使い方にありましょうか?はい、
でしたら、適当に時間を潰してます」


その頃

執務室へ戻った杏寿郎の元に
伊黒がやって来て
地下での出来事について報告する

「で、どうする?
しらみつぶしに、
蟲の被害者を探させるか?」

「安心しろ、伊黒。それに
適任な人材を、冨岡に依頼している」

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