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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第35章 絶対君主の言いなり お相手:煉獄杏寿郎 R-15


そう言ってその女性が
自分の拳で自分の頭をコツンと
小突くとペロッと片目を閉じながら
舌をちらっとだけ見せて

その仕草があまりにも
その美しい容姿からは
想像も出来ない様な
可愛らしさのある仕草だったので

みくりは一瞬で心を奪われてしまって
その女性の深い紫色の瞳から

自分の目を逸らせないでいると
じっと私の瞳を見つめている

視線に気が付いた

「あら?…貴方のその瞳の色…
珍しい色の瞳ですね。私は今まで
行商で国中を歩いて来ましたが、
貴方の様な色の瞳は、初めて見ました」

金色の自分の目の色が

珍しいと言われて

そんな事 今までは
気にもした事がなかったけど

そう言えば……さっきも

あの冨岡と言う人が
私の目を食い入るように見て来て

それで取り乱していたのは
確かだったけども

この色の瞳は珍しいんだ…知らなかった

「珍しい…のですか?知りませんでした」

「ええ。とても珍しいですよ。
その瞳の色をしている女性は
そもそも、数百年に
一度しか生まれませんし。
そして、その瞳を持つ
女性が生まれるのは…決まって、
金環の王の生まれた後だとも」

金環の王……

この国にまつわる言い伝えだ

スルタンは 強い陽の気を持っているが

そのスルタンの中でも

特に強い陽の気を持って生まれるのが

金環の王………

金環日食の日に生を受けた

スルタンだけがそう呼ばれる

より 神に近い

より 太陽に近い

そんな 選ばれし 王…


「しかし、今のスルタン様は…
金環日食の翌日にお生まれでるはず…」

目の前にある
紫色の瞳の奥の

深い闇にも見える濃紫の色に

引きずり込まれそうな
そんな錯覚を覚えた

「貴方は、それが……真実だと。
そう思いますか?…金環の王は
国を大いに繁栄させると言われる
吉兆の兆しでありながらに、諸刃の刃とも
呼ばれている…、国を破滅にも導くと
言われている…凶兆の兆しでもあると…
だったら、吉か凶かもわからない物を…
ましてや、国の存続を脅かすかも知れない物を…」

そっと その女性の
手がみくりの頬に触れて来て

ジッと至近距離で見つめられてしまう


「貴方なら…、彼が金環の王だと…
世間に露出……したりします?
しませんよね?私なら、しません。
そんな愚行は……ね?そう思いませんか?」

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