第35章 絶対君主の言いなり お相手:煉獄杏寿郎 R-15
いいか?の意味する所を
みくりが考えていると
そのまま首筋に食らいつく様にして
舌を這わされる
「あの……、ご公務のお時間に……」
「時間なら、まだあるだろう?」
そう耳元で囁かれて
時間があると言うけど
実際に時間の猶予なんて
ここに来る前から無かったのに?
「もう少し…、ばかり。
君を欲張りたいのだが?」
そう言いながらも……
また口付けて来ようとする
その顔を自分の手で押さえて制止する
「なりません、スルタン様……
ご公務を……ッ、ちょ…どこ触って、やっ」
「どこも何も、太ももを少しばかり
服の上から撫でているだけだろう?」
さっきまでと違う……
さっきまでの荒々しい位の
強引な手つきと 違う様な
そっと壊れ物にでも触れる様な
触れるか触れないかぐらいの
羽帚ででもくすぐられているかの様に
そっと指先を滑らされて行って
さっきまでの強引な刺激とは違う
物足りないぐらいのふんわりとした
刺激に触れられた部分ががビリビリと
痺れて行くのを感じる
「ん、やっ、…ぁ、んっ」
「嫌なら…、俺の手を…
はたくなり、抓るなりすればどうだ?
それに、君は強引に…よりも、
そっとされる方が…好みの様にあるが?」
「そんな事っ…、
知らなッ…い、やっんんっ」
ちゅうと頬にそっと口付けられてしまって
そのまま 何度も顔に口付けられる
その口付けが
そっと唇に触れる
触れるだけの口付けなのに
触れてる所がビリビリと痺れて
「はぁ、ん、…杏寿郎っ……んッ」
無意識の内に
自分の腕を彼の首に回してしまっていて
その痺れる様な
甘い口付けを もっと……と
知らず知らずに
欲張ってしまっている
そんな 自分が居て
その痺れが……堪らなく
心地いいと感じてしまって
「なら、みくり。今夜は……うんと
優しく…、してやるとしよう。
だが……、その前に…」
スルッと杏寿郎が
みくりの胸元を手で開くと
鎖骨の下の辺りに強く吸い付くと
赤い跡を ひとつ残した
「遅れると、五月蠅い奴らに
どやされるからな。
あの樽の中に剣がある。あまり
悠長に選んでいる時間はないが
好きなのを持って行くといい」
あの樽と杏寿郎が指さした樽に
近付いて見てみると
まるで武器屋の在庫処分か何かの様に
一級品の刀剣が乱雑に入れられていた