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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第35章 絶対君主の言いなり お相手:煉獄杏寿郎 R-15


スタスタを歩いて行ってしまった
杏寿郎を追いかけるべくして

みくりが二人の王妃に
深く一礼をすると
慌てて杏寿郎の後を追いかける

「お待ち…下さいッ…」

「…俺は、もう少ししたら
公務に出ねばならない時間だからな」

「あの、スルタン様。今夜の
夜伽の事なのですが……」

今夜の約束を取り付けた
憶えがないが……

「昨日の夜が…、忘れられないか?」

昨日の夜と杏寿郎に言われて
昨日の夜の出来事を
みくりが一瞬にして鮮烈に
思い返してしまって顔が茹蛸の様に
真っ赤になってしまった

「他の……、お妃様の所にも…
お通い下さいませんか?」

ムッと顔を杏寿郎が顰めて

「何故、そんな事を言うんだ?」

「ご寵愛が偏ると、国が傾く…
恐れがございます故に…」

寵愛が偏り…それによって
身を滅ぼす その典型的な例を

俺はこの目で見ているからな

わざわざ それを自分の妃候補から
指摘されるとあらば俺もまだまだか…

「それは…、先代のスルタンの事を
言っているのか?」

「詳しくは、存じ上げませんが…。
国土の端である。私の国にも
その噂が尾ひれを付けながらに届く位には」

「俺は……、父上の様にはならん。
俺は10人の妃達を分け隔てなく
公平に愛したいと思って居るが…、
順当にと言う訳にもならないし。
さっき出会った、白菊の様に俺の
相手を出来ない王妃も居るからな」

ちらっとこちらに視線を
歩きながら向けて来て
それからニヤッと笑みを浮かべると

「まぁ、君の言いたい事も分かる。
俺の寵愛が君に偏り過ぎる事を、
好ましく思わない王妃が居ると……
そう君は言いたいのだろう?」

「お聞きしたいのですが…、
スルタン様は護衛役の侍女を
それぞれのお妃様に付けていると
そう、仰られましたよね?
でしたら…、椿姫様の侍女に……
その役目の侍女はおりましたか?」

おかしいとそう思って居た

それぞれの王妃に護衛役の侍女を付けていると
そう彼が言っていたのにだ

前に…椿姫様が
後宮の階段から落ちそうになって
身を投げ出された時…

彼女の周囲には 侍女は誰も居なかった

隣にスルタンが居たから?

でも 私はその時……

階段の下に居たから……知っているのだ

そして それは

椿姫様 ご本人も知っていたはず

あれは事故なんかじゃなくて…



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