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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第35章 絶対君主の言いなり お相手:煉獄杏寿郎 R-15



「では、みくり。
君が……最も得意とするのは?」

その杏寿郎の言葉にみくりが
持っていた三節棍の構えを解くと

二ッと口の端だけを上げて
俯いたままで笑うと

今度は 真っすぐに杏寿郎の方を
見据えながら言ってきた

「無論、私が最も得意にして
おりますのは…、弓にありますが。
お忘れにあられますでしょうか?
私の腕は、…父と同等だと
私は、言いませんでしたか?」

根拠のない…自信ではない…様だな

その金色の月の色をした瞳に見える

自信は 揺るぎない物を感じさせる

そして その彼女の言葉は
自分がこの国で一番の
弓の名手であると言っているのだからな

そして…苦手やそこそこで
あれだけの腕前であるのに
得意だと自負する弓の腕前は
見て確認するまでもない…か

「確かに、聞いたようにあるな」

それに…彼女の小指にあるタコは
弓に多く触れている者にしか
出来ない物だと

そう彼女の父である 
与壱から聞いた事があった

「ああ。忘れる所だった…、
君の父から、君宛に
届いてる荷物を二つばかり
ここで管理しているのだが?」

「私の父から…、でありますか?」

「ああ、みくり。
彼も君に会いたがっている様だが?」

彼が会いたがっている?
そう言われて
客人が来てると言われた訳じゃないのに

杏寿郎が彼と言って来たので
荷物なのに 彼とはと
みくりが考えていると

「付いて来るといい」と言って

道場が並んでいる並びから
どんどんと離れて行く
杏寿郎の後をみくりが
遅れない様にして付いて行くと

大きな運動場を構えた

馬小屋についた

運動場では乗馬の練習をしている
人達の姿が見てた

ここまで来て 気が付いた

私に会いたがってる
父からの預かり物の『彼』に……
心当たりがあったからだ

その私の様子を見て
ふっと杏寿郎が笑みを浮かべると

「気が付いた様だな…、ここに居るのが
俺が言っていた彼だ」

他の馬がいる馬小屋とは別の
馬小屋の中に彼は居た

あの真っ黒の毛並み
そして…あの右目の下にある傷跡

ああ 間違いない…

「ああ。貴方だったのね…。
会いたかった……、ごめんね。
黒曜…、国に貴方を置いて来てしまって…」

その真っ黒の毛並みをした馬に
自らの頬を寄せて
みくりがしっかりと抱きしめた
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