第33章 絶対君主のお気に入り お相手:煉獄杏寿郎 Rー15
背中を撫でていた方の手も
スルスルと滑り降りて来て
両手で包むようにして
お尻を撫でられる
さっき一度乱暴に掴んで置きながら
今度はそっと壊れ物にでも
触れるかの様にしてそっと
指先で撫でられてしまって
ぴりぴりと触れられている
所から痺れて来るみたいだ
「んんっ、はぁ、……ん、ぁ」
「声を聴く限り……、胸よりも
こっちの方が……好きそうだが……?」
唇を塞がれながら
太ももとお尻の付け根の辺りを
ぐっと掴まれて揉まれると
自分の芯に快感が響いて来て
思わず大きく背中を反らせてのけぞった
「んんっ!!んーん゛んっ」
唇を塞がれているから
声になりきらない声であるが
自分でも大きな声が出ているのは分かる
触れられてる所から
生まれる快感の痺れが全身に回るのと
同時にそこから 流れ込んでくる
杏寿郎の陽の気が
自分の気脈を巡る感覚が押し寄せる
頭が……おかしくなりそう…な
感じた事のない二つの感覚が
同時に全身を駆け巡って行く
「ん、ううん、い……や、
……やっ、ヤダっ…はぁ」
「どうした?感じてるのに
嫌なのか……?」
押し寄せる 快感に
恐怖を覚えてしまって
思わず 口を付いてしまった言葉に
お尻を揉んでいた手の力を緩めて
杏寿郎が問いかけて来る
「はぁ、ん、…怖いっ…こんなの……
知らない……、怖い」
怒られるかと思った
怖いから嫌だとそう告げると
一瞬驚いた様な顔をして
それから 笑った
私の身体に触れていた手を離すと
そのままゴロンとローソファーの上に
杏寿郎が寝転んだ
「あ、あの…」
「どうした?無理に進める
必要もないからな……。君も
横になるといい」
「でしたら…、ここでなくて
奥にベットが…」
確かに二人で横になっても
十分な広さのある
ローソファーではあるけれど
「それはダメだ。みくり。
俺達はまだ、正式な夫婦ではないからな。
一緒に床で眠る事は出来ない。
それに、ここでも眠れるだろう?」
そうここで寝ようと提案されてしまって
確かに彼の言葉通りに
正式に夫婦には儀式的にも
行為…的にもなっては居ないけれど……
「しかし、杏寿郎……
スルタンともあるお方が……
こちらでお休みになられるのは……
よろしくはないのでは……?」