第31章 年上の彼女の憂鬱 お相手:冨岡義勇
膝の前側と裏側からの刺激を受けて
小さくふるふると身体が震える
「膝……も、感じる…か?」
「はぁ、…何か…、膝…はっ、
おかしな感じがッ…します…」
「俺を…、見ていると……いい」
そう静かに言われて
閉じていた 目を開いて
彼のその整った顔を注視する
満たされた様な穏やかな表情をして
彼が私の膝に口付けると
そのまま その口付けが膝から
太ももの上へ上へと上がってくる
チュウっと時折軽く
跡が残らない程度に吸われると
身体が反応してビクっと跳ねる
ゾクゾクと背筋が震えるのを感じる
そう軽く吸われるのを繰り返していると
彼が… 義勇さんが…
私の身体に跡を…残したいと思ってて
それを言い出せないで居るのかと
そう思うと
胸がギュッと締め付けられて来る
そうされ……たいと……
思っていて…
でも こっちからじゃなくって
義勇さんに……
そうしたいって言われたいって
そう思ってる 自分が居るのを感じる
私が 義勇さんのだって 言う
証拠…を……
彼がここを発った後も……
しばらくの間 残るように……
そうして 欲しいって思ってる……のに
ああ なんで
言いたい事を肝心な時に素直に
そうしてって言えないんだろう…
「何を……、考えていた?
今、……考え事をしていた…んじゃないのか?
見ていて欲しい……と言った…が?」
そう少しばかり強く言われて
見ていなかったと指摘されると
男らしさを感じてしまって
彼に…支配されたいと言う
そんな欲求まで湧いてくる
「…ーーーーて欲しい…と」
「ん?……どうかしたか?」
声を絞り出して強請った言葉が
彼には聞こえていなかった様で
聞き返されてしまった
かぁっとみくりの顔が赤く染まって
ソファに置いていたクションを掴むと
それで自分の顔を隠すようにして
自分の顔に強く押し当てる
「どうした?
隠れてないで…、見せて欲しい……
それに、聞きたい……。
俺に…言いたい事が
あったんじゃないの……か?」