第31章 年上の彼女の憂鬱 お相手:冨岡義勇
「…足りないっ…、もっと呼ばれたい
もっと、呼んで欲しい。俺の…名を、
呼んでくれる…か?みくり」
そう…その整った顔を顰めながら
何かと葛藤するかの様に
彼が絞り出すようにそう言うと
「義勇さ…ん、
義勇っさん……っ、あぅ、んんっ」
「聞きたい……、聞かせて欲しい…。
みくり……は?違うのか?
俺が……足りないと
感じてるのか?その…、俺が
欲しいと望んでくれてるのか?」
確かめるように
それが自分だけの感情なのかと
そう確認をされてしまって
答えを求められる…
「義勇さんッ、はぁ、んッ
……私も…同じにあります…のに。
私の…っ、言葉が……
素直でないばかりに…んんっ」
「俺が……聞きたいのは、そうじゃない…」
聞きたいと……言われているのは
きっと私が… 彼を
義勇さんを… 望んでると
欲してる……と言う…のを 聞きたいと
彼は そう 言っていて
「下さい…ませ?
義勇さん……もっと、
私に、貴方を、…下さ……い、
あんっ、…はぁ、ん」
「…ならば、承知した。みくり。
求められると言う事は……こんなにも、
嬉しいと…、感じる物なのだな」
そう穏やかな表情をされて
喜ばれてしまっては
こっちがどうにかなってしまいそうだ
そのまま唇を寄せ合って
舌を絡め合あうと
そのままどちらからともなく
互いの舌を求めあう
お互いの唾液が
交じり合いながらも
吐く吐息も同じくして交じり合う
上手く……息が……出来な…いっ
只 両手を絡め取られながら
口付けを交わすだけで
自分の芯が火照り出して
熱い…
自分の中心から溢れて
潤い始めているのを…感じて
私の気持ち以上に
私の身体の方は
彼に 素直になってしまっている
恥ずかしい…し
はしたないと思いつつも
自分の記憶に残る
彼との交合いの事を
身体がしっかりと憶えていて…