第7章 もっと お相手:煉獄杏寿郎
さっきまで唇に当てていた手を逆手にして
自分のうなじの辺りに添わせて這わせる
首のくぼみに合わせて
指を添えて押すようにしつつ
撫で上げて
そのまま円を書くようにして押しつつ
刺激すると……
ぞわぞわとした感覚が首の中を
抜けていって
「あっ…んっ、はぁ、はぁ……うん、っ」
自分の口から快感の喘ぎが漏れるが
ひとりでする時くらい
ふたりでする時も 控えめに
声抑えられたらいいんだけどもなぁ…
どうにも彼に触れられると
気持ち良くなりすぎてしまって 仕方ない
自分の体を自分で抱きしめるようにして
ギュウウッと抱きしめる
杏寿郎さんに抱きしめられた感覚には
ほど遠いが…
ちょっとだけ淋しい気持ちが和らぐ
その両手をクロスさせたままで
下から上に両胸を支えるようにして
自分の胸を揉むと 甘い痺れが胸に広がる
下がジンジンとしてくる感覚を感じて
でも もう少し 胸だけで……
下を触りたい気分になりつつも
寝間着の上から
そっと自分の胸の先端を撫でた
「んっ、はぁ、あぁん、…あっ」
そのままそこを擦ると
自分の中から蜜が溢れてくるのがわかる
「はぁ、んんっ、あっ、…杏寿郎さんっ」
「呼んだか?みくり」
声が上から降って来て
布団をごっそり被っていたみくりが
布団から顔を覗かせると
そこには仕事を終えて戻っていた
杏寿郎の姿があった
「きょ、杏寿郎さんっ!いつお戻りに?」
「つい、今しがただが……。
随分、感心だな。みくり」
そう言って にやりと不敵な笑みを浮かべた
言い逃れ……出来ないよね?
ひとりで楽しんでいるのを
バッチリ聞かれてた訳だし
「だが…、俺が思うに君はまだ、
途中じゃないのか?」
「と、……途中……と言いますと」
「中途半端にしたら、辛いんじゃないのか?」
まだ 達するまでしてなかった事を
杏寿郎に指摘されて
みくりが返答を返しかねていると
「で、でも…もう、いいです」
「もういい?中途半端なのにか?」
本人が帰って来て
まだ最後までしてないから
続きしますので 外してくれとでも
言って欲しい……訳では
どう見ても なさそうだしな
「怒って……らっしゃいますか?
その、私が、立たれる前にあれだけ……」