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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第31章 年上の彼女の憂鬱  お相手:冨岡義勇


このぎこちない抱擁も

また 彼らしいと感じてしまって
愛おしさが自分の胸に募って行く

スッと彼の指先が
私の唇をなぞって来て

「…いいか?」

そう尋ねられて
コクリと…頷くと

そっと唇が重なる

あくまでそっと 
確かめるようにそっと


焦れったいし…もどかしい


そんな 触れるだけの口付けを
数回……繰り返す

遠慮しがちに触れる……そっと

まるで 私が壊れ物か何かの様な

そんな風に 触れる…


私は…そんな 脆くもないのに……


頬を撫でる指先も 優しい

それでいて どこかもどかしい…

遠慮……の様な物を感じる


でも その遠慮……は 彼の配慮でもあって

彼の 冨岡さんの優しさが溢れているみたい


本当に 彼らしい…

そう思いつつも

でも もどかしいと…感じてしまっていて


もっと 彼の熱が欲しい


ギュッと強く抱きしめて
熱い口付けをして欲しいと…と

そんな風に強請ったら

貴方は私の事を…
はしたない女だと呆れてしまうだろうか?


ああ こんなにも
私は貴方に会いたいと

触れられたいとそう…思っていたのに


こんなにも……そうされたいと
望んでいるのに…

言い出したくても 言い出せなくて…


こんな素直じゃない女を彼は

可愛くないと…そう思ってるんじゃないかって

そんな風に 不安になってしまう

「ふ、……んっ、…冨岡…さっ…んっ」

「…みくり…、ふ、もう少し…、いいか?」


そしてまた 遠慮しがちに
そう聞かれてしまって

ギュッと彼の服の袖を
掴んでしまった

意識してした行動ではなくて
無意識にしてしまっていて…

もっと……と強請りたい気持ちが

言葉ではなくて 
行動で出てしまっていて

求めていると…

気取られてしまっただろうかと

そう不安になってしまって居ると

そっと 私が彼の袖を掴んでいる
その私の手に彼が手を重ねて来て


「みくり……、頼みたいのだが…
手を、一度…、離してくれるか?」

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