第129章 ただいま。3人の家。 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
それから早めのお昼ご飯にして
お宮参りの初穂料を入れるのし袋は
私のおじいちゃんがあっちに居る時に
綺麗な字で袋も書いてくれて
このまま渡せばええと
ご丁寧に中身も入れてくれてるから
相場よりも多めの金額が
中には入ってるんだけど
これもおじいちゃんの気持ちだから
そのまま…あっちのお宮さんに
納めさせて貰うつもりでいる
私が奏寿郎の着替えをさせている間に
杏寿郎が私のお父さんのセレナに
チャイルドシートを取り付けてくれて
出発する前に
私達3人だけと
双方の両親も揃っての写真を
玄関の前で数枚ずつ
杏寿郎のお義父さんが持って来て居た
カメラで撮影をして
それから車で30分少々の場所の
神南港市の戌の日の祈祷を受けた
浪川神社を目指す
神社の駐車場に車を置くと
神社の受付で
お宮参りの受付をして
向こうの人が
持参している
納める腹帯があれば
預かると声を掛けて来たので
こちらの神社で祈祷して貰って
使っていた腹帯を
おじいちゃんが用意してくれていた
初穂料と一緒に預けた
神主さんの用意が整うまでの間
先に本殿で参拝を
済ませて置く様にと言われたので
事務所を出た先にある
手水舎で手と口を清めてから
神社の境内を本殿へと向かって進む
緩やかな階段が
その先に続いているのが見えて
この境内の様子を見ていると
戌の日に来た時の事を思い出すな…
あの時はお腹の中に居た奏寿郎が
今はこうして私の腕の中にいて
「奥さん、どうしたんだ?」
杏寿郎が立ち止まって
こちらを振り向くと
私が来てなかったのを
杏寿郎は気になったのか
そう声を掛けて来た
「うん、ちょっとね、3月に
ここに来た時の事をね…、
思い出してたんだよ」
あの時は3月で今は9月だ
丁度…半年前…になるんだな
「ああ、あの時の事か、
もう…半年も経ってたんだな。
この半年、あっという間だったな」
あの日も…快晴の青空だったけど
今日も…上には青空が広がって居て
「奏寿郎も、俺に似て
晴れ男かも知れないな」
「杏寿郎が一緒に居たら、
奏寿郎が晴れ男かなんて
分からないじゃないの」
そんな話を杏寿郎としながら
本殿のある場所に行く
緩やかな階段を昇って行く
祈祷を受ける前に
杏寿郎と奏寿郎と本殿を参拝して