第129章 ただいま。3人の家。 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
「うん、大丈夫…、元気にしてるから。
ちょっと座って、待てて?
あっちで、ロールケーキ切って来るから。
はい、お母さん、ケーキ頂戴」
「って、みくり?
私にだけ態度違わない?
私ッ、みくりのお母さんなんだよ?」
「いや、お母さん…だからでしょ?
はい、早くケーキこっち頂戴よ」
コーヒーを淹れて戻って来ると
みくりがみくりの
母親とケーキが入ってるらしき
細長い白い箱を引っ張り合いしていて
「奥さん…と、奥さんの…お義母さん
来られてたんですね、すいません、
お迎えもせず、申し訳ありません。
今日は、奏寿郎の為にお忙しい所
お時間を作って頂き、ありがとうございます」
パッっと母親がケーキの箱から
手を離したのでそのままバランスを
崩したのを杏寿郎が支えてくれる
「それより、奥さんは何してたんだ?
最近はケーキで綱引きするのが
流行ってるのか?」
「杏寿郎、うちの両親お願いしていい?
うちの母さんもその方が喜ぶからさ。
私はケーキ貰ったから切って来る」
そう言ってみくりは
キッチンにケーキを持って行ってしまって
みくりの父親が
申し訳なさそうにしていたのだが
今来たばかりの俺には
何がなんだか分からないのだが
「とりあえず、お義父さんも
お義母さんも…奥へどうぞ?
座って寛いで下さい」
「すまないね、杏寿郎君
お邪魔させて貰うよ」
みくりの両親をリビングに案内して
うちの両親と一緒に座って貰う事にした
みくりの両親の分も
コーヒーをカップに淹れて
「どうぞ」
「すいません、槇寿郎さん、瑠火さん。
うちの母が、ロールケーキを
買って来てくれたので、ご一緒にどうぞ」
ケーキを切って皿に移して
フォークを添えて
みくりが槇寿郎と瑠火に
ケーキを出すと
「これね…姫路の…名物のね
アーモンドバターを巻き込んだ
ロールケーキなの~、
大したものじゃないんだけど…どうぞ」
そう言ううちの母親に対して
杏寿郎の両親がお礼を言っていて
私はコーヒーは飲めないので
いつもの母乳のハーブティーで
偃路(えんじ)のアーモンドバターの
ロールケーキは美味しく頂いたのだけど
お昼は早めにここで済ませて
お宮参りに行くから
それからしばらくした頃に
注文してたお弁当が家に届いた
