第6章 そん時はその時 お相手:不死川実弥
「あ?何だよ、そのみびょうってやつはよ」
「未病って言うのはね、健康な状態から
病気の状態になる前の時の事だよ。
病気になってしまってからだったら、
治るのに時間がかかるけど、
未病の段階ならすぐ回復するから」
要するにだから こいつは
俺に休め 休めって言って来た訳か
「さっきは、一刻って言ったけど……、
もう少し休んでく?」
「だから、俺は、
なんともねぇって言ってんだろ?」
体調が悪いと感じてる段階より
更に前で休まされてるのだ
どうなったらいいのかなんて
不死川自身にもわからない
しんどいって状態なのならわかるのだが
「みくり」
下から名前を呼ばれて
そっちに顔を向けると
「当たってんぞ」
と言われて 自分の胸が
不死川の顔に当たって居たのに気が付いた
「文句あるんだったら、そっちの方に
寄ったらいいじゃないの」
太ももの先の方に彼が頭を移動すれば
私の胸が当たらないと思うんだけどなぁ
スッと不死川の手が
みくりの胸の辺りに添えられて
ドキッと胸が跳ねた
「し、不死川君っ?あの…」
「あ、なんだよ?」
「手、当たってるんだけど?いや…違うかな…」
当たってるんじゃなくって
これは 揉まれてるって言うのかな?
「あのっ、休憩しにここに来たんであってね?
決して、疲れに来たわけじゃ…ないと」
「俺はしねぇとは言ってねえしな」
そう言ってにやっと不敵な笑みを浮かべた
胸の外側に手を添えられて
下から上にその豊な胸を
持ち上げる様に揉まれる
「お前は俺に、何もしねぇって言ったが、
俺は、お前に何にもしねぇとは
言ってねぇかんな」
グイっと後ろ頭に手を回されて
引き寄せられて唇を塞がれる
言ってる事はちょっと
強引にも取れる言動なのに
彼の口付けは 今日も優しくて…
やっぱり 私は不死川君の口付けが
とても 好きだなぁって思ってしまう訳で
「嫌かぁ?嫌って言うなら、
考えねぇでもねぇが」
あくまでそうするか しないかは
私が決めたらいいって事なのか
こう言う所は 妙に律儀なんだよなぁ
不死川君
「か、体は……、大丈夫なの?」