第123章 ついに来た8月… ~前駆陣痛編~ お相手:煉獄杏寿郎現パロ
家の敷地まで
車出来たら他の家族にも
車のエンジン音とライトで分かるから
杏寿郎が外で会いたいと言って来たので
自分の家の敷地の隣の
ちょっとしたスペースで
杏寿郎が来るのを待っていると
こちらに近づいて来る
見慣れた車が1台…見えて
「奥さん、すまなかったな。
こんな所に急に呼び出したりして。
電話だけでって思ったんだが、
声を聞いてたらどうしても顔が見たくなってな」
「ううん、でも…、私も
杏寿郎の顔が見たいなって思ってたし。
それに、すぐ近くの距離だけど、
会いに来てくれて嬉しかったから…」
杏寿郎が助手席のドアを開けてくれて
座る場所も無いから 車に乗って
話をしようと言う事なのだろうが
車の助手席に乗ってドアを閉めると
「こうしてると何だか、
こそこそと悪い事でもしてる気にもなるが。
わざわざお邪魔する程、長居させて貰う
つもりも無かったからな…」
そう言いながらこっちの手に
杏寿郎が手を重ねて来て
お互いの指と指を絡めて手を繋ぐ
この時間になれば
家の前の道なんて
車通りもほとんどないし
田舎だから街灯もないから
暗くて…あまり何も見えない位だから
この狭い空間で
この距離で居るから
お互いの顔を認識する事が出来る
視線と視線がぶつかって
きっと…今…私も杏寿郎も…
同じ事を…考えてるんだろうなって
そんな風に…思って居たら
杏寿郎も同じ様に考えてたみたいで
どちらから…でもなくて
お互いの顔の距離が近付いていて
そのまま…お互いの唇を重ね合う
そのまま…キス…ばっかりしてて
唇を離して キスを終わらせようとしては
どちらかがまた求める様にしてキスをしていて
終わらないキス…がずっと続いていた
「なぁ、奥さん…、ひとつ…奥さんに
俺から、頼みたい事があるんだが…」
終われなかったキスを中断して
杏寿郎が頼みたい事があると言って来て
その…旦那さんのお願いと言うのが
微妙に見える場所に…キスマークを
付けてくれないかって言う…お願いで
明らかに…それは…
城ヶ崎さん除け…的な
そんな意味合いの…キスマークだろうけど
「……ダメだろうか?」
こっちが返事らしい返事を
返さなかったからか
杏寿郎がそう言って来て
その問いかけにワンテンポ遅れて
「ううん、ダメじゃない…よ」
そう杏寿郎に返事を返した