第122章 2人で見上げた夏の夜空は… お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「ああ、あっちの奥の
駐車場の奥の壁を見てくれるか」
そう言って杏寿郎が持っていた
アウトドアでも災害時でも使えそうな
凄い明るい懐中電灯で駐車スペースの奥を
杏寿郎が照らして見るように促して来て
「あそこの奥の壁面花壇がな…
まだ…調整中の段階なんだ…。
駐車場自体は完成してるからな。
まだ、お客さんには開放できないから
普段の職員駐車場を開放して
こっちを関係者の駐車場にしたんだ
ここから、高台にあるから
遮るものがないから、花火も楽しめるし。
打ち上げ場所からは離れてるから音も
そこまで…あっちに居るよりは…
こっちの方が、気にならないだろうし」
ちらっとみくりが展望スペースの様な
場所の横にあるトイレの方へ視線を向けると
「ここなら、
おトイレもすぐ近くにあるから
おトイレの心配しないでいいし、
気兼ねなく楽しめるって事ね」
ベンチも設置されてるから
そのベンチに座ると
あっち側の公園を見下ろす事が出来て
お祭りの会場を移動する人達が良く見える
「奥さん…、残念だが
このベンチが特等席じゃなくてな。
特等席はこっちに用意してあるんだ」
杏寿郎がそう言って来て
このベンチでも
ふたりきりでゆっくり
花火を楽しめそうなのに?と
そんな風に思って居ると
「この上にな…
もう一段高い場所があるんだ。
俺が…成瀬さんにお願いして、
用意した特別観覧席はこの先にある」
ここならおトイレ近いから
何時でも行けると思ってたのに
更に上に行くのならと
おトイレに行かせて貰って
更に上にある高台の部分を目指して
整備された階段を登って行くと
四角い屋根付きの展望スペースがあって
その屋根付きのエリアには
ふたりでも余裕のあるサイズの
ラタンのデイベッドが置かれて居て
クッションが沢山頭元に置かれて居て
「ここがそうなの?」
「ああ、特別観覧席ぽいだろ?」
好きな角度で寛いで
この上に靴を脱いで上がって
寛ぎながら花火を観れる仕様になっていて
ちょっとした
リゾートホテルのプールサイドみたいに
ここだけがなってしまっていた
「これ、成瀬さんが用意してくれたの?」
「ああ、成瀬さん家の
私物らしいぞ?このデイベッド。
プールには必要だろうって買ったけど、
殆ど使った事ないって言ってたな。あの人」