第122章 2人で見上げた夏の夜空は… お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
杏寿郎が仕事を終えて
うちまで来て
手土産にすいかを1玉
買って来てくれたのだが
「煉獄サン、ばんわ~。
煉獄サンも、こっちで
短冊に願い事書いちゃってよ。
短冊も沢山あるし、場所もあるから」
笹が大きいとは
去年奥さんが言って居たが
このサイズ感は公民館に
置いて…地域で七夕を
楽しめるレベルの笹だなと
立派に飾り付けがされている
七夕の笹を杏寿郎が見上げて
それに…奥さんのいとこのふたりも
高校生にもなってるんだから
そう言うの嫌がりそうな物だが…
「どうぞ、お好きな色に書いて下さい」
そう言って辰巳が杏寿郎に
色とりどりの短冊を見せて来て
「奥さんは…?もう願い事書いたのか?」
「あれだけ、ね?
杏寿郎が来てからにしようかなって
今年はね、お願い事は決めてあるんだ~。
杏寿郎は?お願い事決まってるの?」
去年の俺の七夕の願い事は
あの時担当してたブライダル関連の
プロジェクトが上手く行きます様にだったが
確かにその願いは叶ったが…
あの時の俺は
俺が…成瀬さんの会社に
ヘッドハンティングされるなんて
夢にも思ってなかったしな
「ああ。俺の願い事は…な…。
この先の七夕もずっと…、
奥さんと…生まれて来る家族と一緒に
毎年、お祝い出来ます様に…だな?」
生まれてくる家族とと言う
杏寿郎の言葉に
自分のお腹の上に手を当てると
杏寿郎がその手の上に自分の手を重ねて来て
こっちの身体を自分の身体に
持たれかけさせる様にして来る
「奥さんの今年の願い事は?安産祈願か?」
「要くんが…、元気に
生まれて来てくれます様にだよ」
「俺の事は…、奥さんの
願い事には入ってないのか?」
「もぅっ!誰が、誰の子供を
産むと思ってるのよ?
子供は1人じゃ作れませんっ」
と大きな声を出してしまって
はっとしても遅かったのだが
周囲の視線を感じて
みくりが委縮して
小さくなってしまって居て
慎司が笑い始めて
それにつられて
辰巳と祖母が笑い始めて
「皆して、笑わないでよぉお~
恥ずかしい…んだらあぁあっ」
そんな話をしてる内に
奥さんの祖父が流しそうめんの
準備を始めていて
その準備が出来た頃になると
祖母が茹でて冷やしていたそうめんの
入ったザルを持ってこっちに来て
流しそうめん大会が…始まったのだが
「煉獄サン、これ引いて」