第122章 2人で見上げた夏の夜空は… お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
女の子にモテモテだったし
保育園の時に女の子が
慎ちゃんを取り合いして
服を引っ張り合いをしたとかで
両方の袖が1日で伸び伸びになって
保育園から帰って来たと言う
そんなエピソードを持つ
モテ男…ではあるけど…
確かに彼女…が出来ても
そんなに続かないイメージだな…
「まぁ…、自分が好きだって
思ってる人じゃない人からの好意は
どう断われば……、
相手を傷つけないかとかって
そんな風には…悩むけどね…」
そう辰巳がこれまた
モテる男の言うセリフを言いながら
するっとみくりと慎司の間を抜けて
笹に自分の願い事を書いた
短冊を括りつけていて
「辰巳くんは…どんなお願い事を書いたの?」
「国立大学に合格出来ます様に…、
後は…安定した収入がある、
職業に就職出来ます様に。
後は…、銀の盾が貰えます様に」
「って…お前っ、どんだけ
現実的な願い事ばっかって思ったけど。
最後の奴だけ、本当に、夢で安心したわ。
俺も、願い事追加しよっと」
そう言って余っていた
短冊にまた違う願い事を書き始めて
慎司が書いた願い事が
―辰巳の願い事が叶います様に…ー
だったんだけど…何だかんだで
正反対な感じがして
この双子は…お互いの事が
好きだよなって思ってしまうと
見てて 嬉しいなって
そんな気分になっていて
へへへと…自然に顔がにやけて来る
「ほら、みくりちゃんも
煉獄サンが浮気しませんようにって
願い事…書いて置けば良くね?」
「ああ。良くある話、
YouTubeの動画にも、奥さんの
妊娠中とか、里帰り中に
家に女の人連れ込んでたってやつ…」
「もう…、みくりの所は
来月には赤ちゃんが産まれるんだから。
今が一番、2人が幸せな時なのよ?
だから、慎ちゃんも辰ちゃんも
そんな風に言わないの」
いや…おばあちゃんも…
私に…凄い さりげなくさりげなくにだけど
今が一番幸せで 後は落ちて行くだけって
そんなニュアンスにも取れる感じに言ってない?
「あ~~んっ、もうっ、
ペンと、短冊貸してッ」
「ふふふ、何か書くの?はい、どーぞ」
祖母の手からペンと短冊を受け取ると
みくりが短冊に”夫婦円満”と書いて
こっちに手を差し出していた慎司に
その短冊を笹に括りつけて貰った
『すいません、遅くなってしまって』