第121章 ピックアップ御礼 7月1日のお話 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
杏寿郎が柱に掛けられている
壁掛け時計の方を見ていて
「杏寿郎…、どうかしたの?」
「いや…、知らない内に
1日が終わって、
2日になってたんだなと思ってな」
「うん?…それがどうかしたの?」
確かに時刻は0時を回った所で
いつの間にか2日になって居たのだが
「いや…、奥さんがな…
里帰り出産をするって言った時から、
今日と言う日が…ずっと憂鬱で
不安だったんだが…」
「案ずるより産むがやすしだった?」
「ああ。前の九州への出張が
かなり堪えてたからな。俺的には。
あれがあるから、心配してたんだが。
二田の家から1時間少々で来れるしな
会いたいと思ったら、会いに来れる距離だと
そう思うと…な、気も楽になったんだ」
「まぁね。それもそうだし。
LINEでビデオ通話したらいいじゃん。
あの時だって、してたでしょ?電話。
そろそろ…、良い時間だし寝る?」
そう言って…ベッドに一緒に入って
部屋の明かりを調整して
小さな電球のみの明るさにする
「折角だし、…閉めるか?」
天蓋のカーテンを閉めるかと
杏寿郎がこっちに聞いて来て
「蚊帳の代りになるかも?って事」
「いや、そう言う意味じゃないんだが…
折角あるんだし閉めたら
ダメと言う物でもないだろう?」
そう言って杏寿郎が
天蓋付きのベッドの
透け透けのカーテンを閉めると
虫かごの中の鈴虫にでも
自分がなった様な気分を味わえる
流石に杏寿郎と二人だと
この家で私が使って居た
普通のダブルベッドだと
家のはキングサイズだから
随分と狭くて距離が近く感じる
里帰りの話をした時に
旦那さんが…どうなるんだろうって
ずっと心配だったから
今日…と言っても もう昨日なんだけど
杏寿郎が…楽しそうにしてくれていて
私が里帰りするのに感じて居た
心肺とかそんなのも 解決したみたいで
後は…無事に…要くんが
元気に生まれて来てくれたら…もう
十分だなって思っちゃうな
そんな風に満たされた気持ちになって
すりすりと隣の杏寿郎に
みくりが身体をすり寄せると
ナデナデと杏寿郎の手が
みくりの背中を撫でて来て
「ああそうだ、
月曜日の事…なんだけどな。
急な打ち合わせが入ってな、
そのまま、午前中はこっちでの
仕事になったから。月曜日は一緒に
どこかにランチでもしに行かないか?」