第121章 ピックアップ御礼 7月1日のお話 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
そしてその八寸の中でも
鮮やかな色を放っているのが
濃いオレンジ色をした鬼灯で
「鬼灯…」
「鬼灯、好きならあげるよ?
家にもあるから、食べたかったらあるよ?」
「いや、もう飾る物のイメージしか無くてな」
「好きな人は好きな味だけど、
季節の味って感じかな…」
「鬼灯よりも、
うちのミニトマトの方が美味いぞ?」
杏寿郎の言葉に
おじさんと辰巳がそう返して来て
ここのお店でも
渡辺酒造の日本酒があったから
男性陣はそれを飲んでいて
おばあちゃんはビールを飲んでるみたいだけど
「万願寺のすりながしっ、美味しいっ」
奥さんはかなりお気に召したらしく
そう言えば万願寺好きだったな
それにしても…この八寸の器といい
盛り付けと言い 京都の料理屋で
ご主人が修行しただけはあるな…
「この鮎は…一夜干しになってるのね…
味が凝縮されてて美味しいわ」
「鮎ってそのまま塩焼きのイメージだから、
こんな風に、一夜干しにもするんだ~
川魚の干物って見ないもんね…。
これ、製品化しないかな?美味しいし」
「これだけ、何を食べても美味いと、
酒も幾らでも美味くなるな」
そんな話をしながら八寸を頂いて
その次には…汁物…なのだが
目の前の届いたのは
パイ包みになったスープで
「そうそう、これが楽しみなのよ~」
「杏寿郎、パイ崩してスープの中見てみて」
みくりがそう言って来て
言われるままに パイ包みになった
パイを崩して中のスープを掬うと
「すっぽんのスープなのか?」
「そうすっぽんのスープ、
ここはこれが有名なのよ?」
そう言いながら祖母が美味しそうに
それを飲んでいるので
奥さんも毎度食べてるから
安定の美味しさと言いながら飲んでいて
すっぽんのポットパイは
流石に俺も初めてなのだが
これがここの名物の様で
味は…名物だけあって美味かったのだが
「美味いな…すっぽんのスープ」
「うん、美味しいね」
「これ食べると、三鷹屋感する」
そう言いながら辰巳も
その味を楽しんでいる様だった
その次には旬のお造りが運ばれて来て
その…中には持留さんの所の
山女魚のお刺身もあって
味は…もう間違いのない感じで
「やっぱり、いつ来ても、
三鷹屋の料理は美味いなぁ~」
そう言いながら奥さんのおじさんも
酒がかなり進んでいる様で