第121章 ピックアップ御礼 7月1日のお話 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
しばらく縁側でゆっくりしていると
奥さんの祖母が戻って来て
「あらあら、入れ違いになってたのね。
もう、ごめんなさいねぇ。お帰り。
ケーキ買って来たんだけど、食べるかしら?
あ、でも…もうちょっとしたら、
お父さんも戻って来るから、その時でいい?」
そうケーキを買いに出ていたらしく
その手にはケーキの入った白い箱を持っていて
「うん、今は
辰巳君が冷たいお茶出してくれたから。
ケーキは、おじいちゃんが
帰って来てからでいいよ。
おじさんは仕事でいつもぐらいなんでしょ?」
「そうなのよ、ああ、そうそう…
一緒にこっち…見に来てくれる?」
そう言って歩き出した祖母の後をついて
離れの廊下の突き当りに行くと
トイレとその隣には昔使って居た
古い昭和なタイル張りのお風呂がある
「お風呂ね、お父さんがね
給湯器壊れたのを交換してくれてね…。
杏寿郎君が泊りに来てくれるし、
みくりちゃんもゆっくり入りたいでしょ?
だから…こっちのお風呂もね、
昔のお風呂だから冬は寒いけど
夏場だったら使えるから、使ってって」
そう言って浴室のドアを開いて見せてくれて
古いタイル張りの風呂には違い無いし
浴槽その物のタイル張りで出来ている
かなりレトロな感じのお風呂場で
「おじいちゃん神じゃない?
と言うか、シャワーいいヤツになってる」
昔私が使ってたのは
白い四角い様なシンプルな
シャワーヘッドだったのに
綺麗なシャワーになっていて
「そうなのよ、使ってなかったから
ホースが劣化しててね、裂けちゃってたから」
「良かったね、杏寿郎。
これでこっちでもお風呂、
ふたりで、一緒に入れるね…ッ」
そう自分の実家だから
ついつい気が緩んでしまって
そう言ってしまってから
しまったと口を塞いでも
すっごい笑顔でこっちを見てる
おばあちゃんと
視線を逸らしている辰巳の顔が見えて
いたたまれない気持ちになってしまったのだが
確かに家族が多い家だから
お風呂待ちが大変だろうと思って
おじいちゃんが給湯器を交換してくれた様で
こっちのお風呂を使える様にしてくれていて
そのついでに経年劣化で
使えなくなって居たシャワーを
ホース毎交換してくれていた様だった
「後ね、お父さんがね。
今日のお夕飯は…三鷹屋に行こうって
送迎してくてくれって頼んでるからね」