第120章 夫婦でおもてなしをしよう! 後編 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
『今日も16時から
この離れの予約が入ってるからな。
一の頼みだし、俺も一には
世話になっちまったしな、色々と』
持留が言うには ここの管理釣り場を
持留さんが継いだ時は経営が
余り上手く行っておらず
老朽化もかなり進んでいて
その時にリニューアルする時のアイデアを
うちの奥さんが出したのを採用して
今の持留やまめの里になったらしいのだが
その時に費用の出資を
まだそこまで会社が成長してなかったのに
成瀬さんがかなり肩代わりしてくれたらしく
経営が軌道に乗った辺りから
その肩代わりした金額を
返済したいと申し出た所
それを成瀬さんに断られたらしく
「あの…、もしや…持留さんと
成瀬さんとは…親しい間柄なのですか?」
『こんな田舎なんか、
子供の数も、行く学校も知れてるしな。
みくりの叔父の片山伸介と、
成瀬一成とは、俺は幼稚園の鼻水
垂らしてた頃からの付き合いだ』
そう言いながら 前に
やまめの里のフルコースを頂いた
和モダンな雰囲気の
階段ダンスが置かれた和室へと通されて
その奥の襖で仕切られた先にある
みくりが前に描いたアイデア通りに
寝室の部分は板の間になっていて
組子障子がベッドのある部分だけを
ぐるっと取り囲む様に設置されていて
その格子の柄の向こうに僅かにだが
ベッドのシーツの白い部分が見える
寝室の部分には
壁の一部が月の形の組子格子になって居たり
竹に繊細な模様が浮かぶ様に
彫刻が施された 照明器具が
設置されて居たりして
持留が言うには夜になって
この照明器具を点けると
その向こう側の障子に
その光と影が映る様に
考えられてなって居るのだそうで
「凄い…竹を使った
お洒落な照明器具ですね…」
持留が言うには
この竹の照明器具は中条市の竹林の
整備の為に切られた竹に
ドリルで穴を開けて作った物らしく
「え…、ちょっと待って…おっちゃん。
私の知ってる人に、こう言うのが
好きそうな人と、得意そうな人が居るんだけど?」
「良く分かったな、みくり。
これ、作ったのはお前のいとこである、
伸介の息子のあの双子の片割れの辰巳の方な。
辰は、昔からセンスが良いからな。
それに伸介じゃなくて、
伸介のおやっさんに似て器用だしな。
その竹のライト、あっちで
販売してんだが、結構好評でな」