第120章 夫婦でおもてなしをしよう! 後編 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
そんな話をしている間にも
車はドンドン…とずっと右手に
見えていた川に沿って北上して行って
途中から川の流れが蛇行して
国道沿いではなくなってしまったのだが
『また、10分程走れば
川の流れと並走する様になりますので』
そう言っていた運転手の言葉通りに
右側に見ていた流れが
知らぬ間に左側に川を見ながら
並走しながらずっと国道を北上して
国道から県道へとそれて
山道をドンドンと進むと
「ああ、見た事がある道だと思ったら。
前に、秋に中条市に来た時に
奥さんに連れて行って貰った」
『はい、そうです。
日本の滝100選にも選ばれている
中条大滝の方になります…』
道沿いにある 中条大滝と言う
大きな看板の立っている30~50台が
駐車できそうなスペースから
前にこの滝に奥さんと一緒に来た時に
奥さんが更に上に上って行った場所にある
小さなスペースで車が停車する
運転手が滝の見学ルートの
入口に到着したと伝えて来て
滝の見学へと送り出されてしまった
「昨日は糸引きの滝を見たが、
また滝を4人で観る事になるとはな」
滝には詳しい錆兎も
あまりメジャーではない
中条大滝については知らない様で
「ねぇ、雅ちゃんは、
何か上に、羽織れる物持ってる?」
みくりが自分が着ている
紫外線対策用のパーカーの袖で
自分の手の指を隠す様な仕草を
しながら月城に確認をして来て
「え、ええ。お店のエアコンが
強い時に羽織れる様に
薄手の上着は持ち歩いていますので」
駐車場から登山道へ入る
入口の部分には
中条の滝のある山の
案内看板が立ててあって
前に来た時は掠れて文字が
見えにくい場所もあったが
綺麗に塗り直されて居て
四季折々の滝の姿や
登山道で見る事が出来る
植物の紹介写真や
この山の地図の周囲には
周辺の観光スポットの写真が載っているのだが
部分的に真新しい所があって
最新の情報に入れ替えをされて居た様で
「成瀬さんに聞いたんだけどね、
中条の滝はあんまり有名じゃないから。
夏にここでね、滝を見ながら
中条市の美味しい物が食べられる
納涼床をね、期間限定営業するんだってさ」
「でしたらもう、
その夏のイベントの準備に向けて
川床が設置されているのでしょうか?」
そう言って地図の真新しい文字の
週末限定の滝床茶房と書かれている文字を