第120章 夫婦でおもてなしをしよう! 後編 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
「確かに、このプリン
なんかどっかで見た気がするな…」
錆兎がプリンの入っている
茶色い壺を持ち上げてまじまじと見ていて
「みくりちゃんは…食べないんですか?」
「うん、私はイチゴトリュフ食べるから。
1つずつ、あげるね…」
みくりがそう言って
ドライイチゴにホワイトチョコが
コーティングされたイチゴトリュフを
3人におすそ分けして来て
デザートも食べ終えて
朝食を食べ終えると
後片付けは3人でするので
ゆっくりしててと言われてしまって
言われたままに座って
片付けを任せて待っていたのだけども
9時にインターフォンが鳴って
ハイエースが家の前まで迎えに来て
4人分の荷物を預けても
余裕のある広々スペースの車で
ここから中条市までは
有料道路を使用すれば車で30分の距離だ
「杏寿郎達の家から、30分なら
中心地の辺りからも車で1時間ちょっとで
アクセスできるんだな…」
有料道路の中条の降り口よりも
手前の降り口で車は有料道路から降りて
手前の下条から下道を走り出して
辿り着いた先は…
下条ゆり園と言う
手書きの看板がある砂利の駐車場で
駐車場のスペースには数台
県外ナンバーの乗用車が止まっていて
ゆり園の開園時間は9時半からの様で
今は丁度9時半の少し前で
満開になって見頃を迎えている
10万本のゆりを目当てにして
県外からの観光客が
開園に合わせて来ている様だった
「ゆり…園…っ、お留守番とか…
ここで、したりとかって…しても…」
「奥さんがゆりの香りが苦手なのは、
成瀬さんは知らないのか?」
「成瀬さんは知ってる…はずだよ…」
『こちらの方を…お使いくださいと
成瀬様より、お預りしております』
そう言って普通のマスクよりも
分厚い個包装のマスクを
運転手さんがみくりに
使う様に差し出して来て
「そのマスク…は…医療用のマスクですか?」
マスクの隅の方にN95と印字されて居て
『騙されたと思ってと…、
成瀬様が仰られておりました』
「騙す騙さないも、
そのマスクがどうなんだ?」
「とりあえず、そのまま
素直に、騙されてみたらどうだ?」
杏寿郎がそう言って来て
自分の付けていたマスクを
みくりが持っていた
マスクケースに収納する