第119章 夫婦でおもてなしをしよう!前編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
「そう、糸引きの滝だけど…
糸引きの滝って有名なの?
有名な滝って、那智の滝と、
箕面の滝くらいしか知らないんだけど…。
後は、地元の滝ぐらい…しか…」
糸引きの滝の名前が月城の口から
出て来た事にそう返すと
「まぁ、有名なのは華厳の滝とか
白糸の滝とか袋田の滝とかだよな。
後は、竜頭の滝とか、ああ、白糸の滝は
静岡にもあるよな?後は東洋のナイアガラで
有名な、群馬の吹割の滝とかか…」
「錆兎は、滝が好きなのか?」
日本各地の有名な滝の名前が
錆兎の口から出て来たのは意外だったが
彼の育ての親代わりの鱗滝と言う人が
日本各地の滝巡りをしてたらしく
彼も幾つか付き合わされた口らしい
「割と、滝ってハイキングコースとかって
そんなイメージだからさ、駅から
歩いて5分であるなんて…とは
思ったが、あるな…滝」
滝つぼを覆うように木々が茂っていて
その中には紅葉もあるから
秋は紅葉と滝が楽しめる様だ
「糸引きの滝は、日本の三大神滝、
日本の三大名瀑にもなるらしいよ?
名前は聞いた事あるけど、
こんな場所にあるって知らなかったから」
「って、来た事無いのか?」
「そうそう、名前は知ってたけど
もっと山の中にあると思ってたからさ」
「確かに俺も近くに住んでながら、
名前は知ってたが、来たのは初めてだな」
「糸引きの滝は、多くの歌人にも
歌に詠まれておりますし、
鉄道唱歌にも登場してますよ」
月城が糸引きの滝の知っている事を
話して来たので
もしかすると奥さんがどこへ
自分達を案内してくれても
楽しめるように俺達の地元の
下調べをしていたのかも知れないが
月城さんらしいと言えばらしいな
「ああ。今日は…ふたりと会えるからって
雅はさ、楽しみにしてたからな~」
「ちょっと、錆兎ッ!
それは…お二人にはッ、言わなくて…も
良い事…なの…で…は…っ」
と錆兎の言葉に月城が反論するが
段々と語尾が力が無くなって来て
顔がその代わりに真っ赤になって行くので
ははははと杏寿郎が
周囲に響く程の声で笑うと
「なら、うちの奥さんも同じだな。
ずっと、今日の話ばかりしてたからな…」
「ちょっ、杏寿郎っ!それはッ
いや、その…、楽しみ…に、してた…けどッ。
それは…その、凄い…楽しみ…だったからさ」
みくりもそう言いながら
顔を真っ赤にしていたので