第117章 2回目のハネムーンは… 後編 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
「ええっ!!?じゃ、じゃあ…、
ダメ…って杏寿郎は言われたかったの?」
杏寿郎が視線をいつもなら
真っすぐに合わせるのに
わざとらしく反らせて来て
明後日の方向を見ながら
ポリポリ…と自分の頬を…掻いて居て
「じゃあ…、何だがな…?
その…俺の好きなだけ…していいって言うのは…。
その…キス、だけ…か?」
この…タフな…旦那さん的には
えっちの方も
俺の好きなだけかって意味なんだろうけど
身重の妻に…そんな何度も
えっち…を強請る旦那さんって
この…世間様…一般的には…どうなんだろって
思ってしまわなくもないけど
杏寿郎が今日はえっちしない…って
言った方が…心配した方がいいもんな…
いや…ある意味… 元気な証拠と言うか…
旦那さんらしい……なって
「あのさぁ、旦那さんさぁ」
「ん?何だ?奥さん」
「いつも通り…じゃない…?それ」
「………いつも通り?」
「…そう。いつも通り」
「………ん?いつも通り?」
「……いつも、
杏寿郎がしたいだけ…じゃないの?」
「そんな事は無いぞ?
俺は…、奥さんにあまり無理を
させて負担になってもいけないと思ってだな」
ぺちっとおでこをみくりに
軽く叩かれてしまって
「もう…、私を誰だと思ってるんだか~?
私は、杏寿郎の奥さんですよ?
さ、杏寿郎、…行こ?
ホテル、チェックインしに行かないとね?」
福州園からはホテルまでは
車で10分程の距離と言っていたのだが
杏寿郎ナビで辿り着いたのは
首里城公園からほど近い場所にある
ダブルツリーヒルトン那覇首里城で
ダブルツリーヒルトンは4星のホテルで
普通のヒルトンホテルよりも
リーズナブルに宿泊する事が出来る
「成瀬さんがな…、1泊ぐらいは
ヒルトン系列に泊まらないかって」
「成瀬さん…好きだね…ヒルトンホテル」
ダブルツリーヒルトンは
ウエルカムドリンクでは無くて
ウエルカム チョコチップクッキーを
紙袋に入れてチェックインの時に
サービスとして受け取る事が出来て
「チョコチップクッキー
中から、凄い、いい匂い…してる~」
紙袋に入ってるので
外にもいい香りがして居て
「部屋に…着いたら、
コーヒー飲みながら…
チョコチップクッキータイムにするか?」
奥さんの心は…サービスの
チョコチップクッキーに夢中の様だ