第117章 2回目のハネムーンは… 後編 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
そして…もう1つの花束は
自分の手元に残したままにしていて
「資料館…、観に行くでしょ?」
ひめゆりの塔の隣にある
ひめゆり平和記念資料館には
ひめゆり学徒隊についての
貴重な…生の声を含めた資料が展示されていて
花が咲く 中庭を取り囲む様にして
6つの展示室が配置されている
第一展示室から時系列を追って
彼女達の辿った運命を知る事が出来る
第一展示室では
彼女達がひめゆり学徒隊となるまでの
経過についてがパネルで展示されている
第二展示室では
彼女達が配属される事になった
病院とは名ばかりの
沖縄陸軍病院について
生存者の証言を元に再現された
病院壕のジオラマと
戦後40年後に発掘された
当時の壕で使用されていた
実際の医療器具等もエピソードと
一緒に展示されている
ちらっと…杏寿郎が展示を見ている
みくりの横顔を見るが
特に…こっちが心配するほど
堪えても無さそうな感じの表情をしていて
ほっと…安心したのだが
その後の第三展示室では
米軍が周囲を包囲する状況で
突然の解散命令を出されて
戦場の中心に放り出される事になり
222人の学徒の一部は
どうして良いのかも分からず
そのまま壕に留まり…
解散命令の翌日に米軍に寄る
壕へのガス弾攻撃によって
80名あまりが死亡した…と言うのが
さっき…献花をして来たあの慰霊碑のある場所だ
生き残った…ひめゆり学徒隊の
生存者の証言の内容は…
経験をした本人にしか語れない内容だ
「杏寿郎…、222人居た
ひめゆり学徒隊の中の211人が
戦争の犠牲になったんだよ。
解散命令が出た後に、
米軍から逃れる様にして
沖縄の人達は皆…この南部を目指した」
逃げたとしても…沖縄は島なのだから
その沖縄の最南端にまで
戦火を逃れて逃げおおせる事が出来た
学徒隊の…女学生達の多くが…
喜屋武岬からその身を投げて自決してる
「最南端の岬から、多くの人が
その身を投げたとは…社会で習ったが。
ガマと呼ばれる防空壕でも、
多くの市民たちが集団自決をしてる。
沖縄は…日本で唯一の地上戦が
あった場所だが、その被害者の多くは
兵士ではない一般市民だ…。
鬼が人を食らう…、俺達は
鬼から人を守る為に戦って来た、
だが…どうだ?その戦いに何の意味がある?」
突然に…そんな事を…
聞かれてしまって返事に迷ってしまうが