第116章 2回目のハネムーンは… 中編 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
鮮やかな原色の琉装の衣装が並んでいて
どれがいいかなって目移りしてしまう
『琉装は沖縄の言葉で、
ウチナ―スガイと言って、
ウチナ―は沖縄、スガイは
身なりや服装と言う意味の言葉で。
その2つを組み合わせて、
ウチナ―スガイと言うんですよ』
こっちが好みの衣装を選んでいる間
受付の女性のスタッフの人が
琉装について着物との違いを説明してくれて
ぱっとした見た目は着物に似ているが
その特徴は大きく開いた袖口にあって
開いた袖口からは大きく裏地が見えるので
裏地もその色がコーディネートされていて
着物の様にぐるぐる巻きに
帯で固定をするのではなくて
腰の辺りで細い帯で結ぶ
ウチンシーと言う着こなしをするらしい
そう言いながら選んだ赤い衣装を
10分ちょっとぐらいで着付けてくれて
オプションで花笠はどうですかと
オススメしてくれたので
可愛らしいお花になっている
花笠をオプションてつけて貰って
赤い紅型を着て
赤と水色の花笠を被って
先に着付けを終えていた
杏寿郎の元に合流すると
杏寿郎は…黒に金糸で
鳳凰の様な鳥が刺繍された着物に
金色の太い帯に金色の冠姿で
「杏寿郎…それっ、
似合ってるけどさ、
なんか、王様みたいじゃない?」
「奥さんは赤にしたんだな…、
うん、良い色だ…奥さんの肌に
赤い紅型は良く映える…似合ってるな」
ストレート過ぎる褒め台詞に
気恥ずかしくなってしまって
花笠をぐいっと深く被ってしまいつつ
みくりが俯きながら
くいくいと杏寿郎の袖を引っ張ると
「どうしたんだ?奥さん」
「ねぇ、この恰好のままで、
このエリアの散策しても良いんだってさ…。
だからさ、折角だし…。
王様みたいな旦那さんと、
この…街並みを…一緒に歩きたいなって」
「琉球美人の奥さんと、
タイムスリップデートか…。
俺が、その奥さんのお願いを
断わる理由がないだろう?歩こう」
そう言って杏寿郎が
こちらに差し出して来てくれた手に
みくりが自分の手を重ねると
ぎゅっと手を繋いで
赤い煉瓦の屋根の平屋の
古民家が建ち並ぶ集落の中を歩く
「日本なのに、日本じゃないみたいだな」
「琉球王国だったから、
ある意味、日本じゃなかったって、
杏寿郎が言ってるのも、正解だけどね
それにしても、旦那さんはさ、
日本人離れした顔立ちだから…」