第114章 今年の旦那さんの誕生日は… 後編 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
冷蔵庫の中は…
オリオンビールを始めとする
アルコール類は入っているが…
肝心のそのバーベキューの食材は無くて
その代わりに…不自然な
プレゼントの様な感じの箱が冷えていて
食材…は流石に…ここには…入らないしと
思いながらにその箱を冷蔵庫からだすと
みくりが自分のポケットから
スマートフォンを取り出して
成瀬とのトークルームを開いて
成瀬に対してLINEをすると
即レスで返事が返って来て
私が…成瀬さんを経由して
このヴィラに予めお願いをしておいた
”ある物”は…直接ここへ届けてくれるらしい
まぁ届けてくれるなら…それを待つ事にして
杏寿郎が火越しをしている
玄関ポーチに移動して
「杏寿郎…何か…冷蔵庫に、
食材届いてないみたいなんだけど…?
その、食材の代りに…これが入ってたの」
冷蔵庫でひんやりと冷えていた
軽い振るとカタカタと音がする
そのプレゼントボックスを
杏寿郎にみくりが見せると
火起しをしていた杏寿郎が
はぁーーーっと何かを
その箱を見て察したらしく
「どうせ…成瀬さんだろう?
奥さん…、もしかして…俺の
誕生日が今日だって…成瀬さんに話したか?」
あの人が何かを使って調べれば
俺の生年月日なんてすぐに分かるだろうが
自分が成瀬さんに生年月日を
自分で教えた憶えがないのに
成瀬さんからおたおめのLINEが来ていたのを
妙だなと思って居たのと…
何時も…どこへ旅行をする時も
必ず…何かしらの関与をして来て
部屋や食事のアップグレードを
頼んでないのにして来るのに
1泊目と2泊目のホテルには
その様子が無かったから
おかしいとは思って居たんだが…
「どうかしたのか?奥さん…」
「杏寿郎…さぁ、怒こってる?」
「成瀬さんに…俺の誕生日を
教えたって事に関してか?別に
どっちにしろ、俺が成瀬さんの
会社の社員になれば、そんな事は…
知られる事だからな…、奥さんが…それに
罪悪感を…感じる必要は…無いが…ん?」
この自分達の泊まるヴィラの細い道を
挟んで向こう側は
このヴィラの専用の駐車場になって居て
ヴィラの名前の上りが立てられている
砂利を敷いただけの簡単な駐車場には
数台のヴィラの利用客の車があったのだが
業者の様な車が…3台ほど入って来て
その車の中から…何か
積荷を降ろしているのが見えて