第114章 今年の旦那さんの誕生日は… 後編 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
「凄ぃいい、おっきいぃい」
「そうだな、横から見るよりも
こうして真下から見上げると…その大きさが…
よりリアルに感じられるな…、大迫力だ」
水槽の上から差し込む光で
その半トンネルの様になって居る
部分の床の上には
頭上を泳ぐ魚達の影が落ちていて
「あの時の…アクアトピアの…
鰯文字を思い出すな…」
そう杏寿郎が結婚式の時の話をして来て
ゆらゆらと揺れる水面の影が…
床の上には落ちて揺れていて
海の中に居る様な…そんな青い世界に
奥さんの姿があって…
こっちを向いたみくりと目が合ってしまって
ふふ…とその顔が笑顔に変わっていく
「杏寿郎さぁ、お魚見てた?
もしかして、私の事…見てたとか…だったり?」
「べっ、別に…、俺が…その…ッ
いつ…奥さんの事…見てても良いだろう?
奥さんを見てたんじゃなくて、
奥さんの向こうに泳いでる
水槽の魚を見てたんだ、俺は」
「またさぁ、次に沖縄…来る時はさ
ジンベエザメと一緒に泳いでみる?」
ちらっとつい…その言葉に
ジンベエザメの大きさをその目で
杏寿郎が確認してしまって居て
「大丈夫だってば、ジンベエザメは
人を襲ったりしないんだよ。
それに、海の中の生け簀に居るからさ」
「だが…だったらいっそ…」
「行っちゃう?モルディブ」
「それも…、悪くないかもな…」
モルディブの海でジンベエザメと一緒に泳ぐ
そんな 今してる話が…
何年か後に…現実になるの…だろうか…
みくりがジンベエザメを見上げて
「でも、その前に…全然潜ってないから
普通にファンダイビングしないと…」
「そうだな…、何だかんだ言って…も
モルディブに行ってイキナリ
ジンベエザメと泳ぐのは…なぁ。
なら、やっぱりその為に日本で何回か、
ファンダイビングしてからだな」
「沖縄の海…潜って…みたいな…」
こうして水槽の中に再現されている
沖縄の海じゃなくて…
自分の目で直接見て…肌で感じたいかも…
「じゃあ、2年後の8月だな…」
「ダイビングは…夫婦で交代になるが…
シュノーケリングなら、要も一緒に…
沖縄…の海が楽しめるだろう?」
「海、デビューが沖縄って事?」
「その前に、飛行機デビューもだがな」
そんな…2年と…3か月後の話をしつつ
下から泳いでいる魚のお腹を見上げる
「楽しみ…だな」