第114章 今年の旦那さんの誕生日は… 後編 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
大型のエビ類を集めた水槽から
離れなくなってしまって
「見てっ、凄いよぉおおっ。
あっちが、ゴシキエビで、
それから、こっちがニシキエビ」
「別に二色でも三色でも良いから、
もう…エビは良いだろう?見ただろう?」
「美味しそうだねぇ~、エビちゃん達」
「ここの水槽の海老は立派だが
食べられないからな、ほら、先へ行こう」
それまでは水族館を楽しんでいたが
もう食材にしか見えてなさそうだったので
その水槽からみくりを引き剥がして
ズルズルと引きずるようにして館内を移動する
「ホラ、あそこにチンアナゴがいるから。
奥さんはそれでも、見るといい」
「エビ…もっと見たかったのにぃ。
まぁ、食べれないエビを見てても
絵に描いた餅みたいなもんだしね…、
ここでチンアナゴ…でも見てるよ」
大きさはさまざまだが大小30の水槽に
色々な海の生き物たちが展示されて居て
その先を抜けて下へ移動して行くと
美ら海水族館のメインの巨大水槽が見えてくる
悠々と泳ぐジンベエザメの姿も
大きいはずなのにそう大きく見えないのは
この水槽が大きい証拠でしかないが
「ジンベエザメだぁ~、大きいね。
身体は大きいけど、主食はプランクトンなんだよ。
でも、鯖とか鰯とかイカも食べるよマグロとかね」
ジンベエザメの主食は
プランクトンだと言うのは聞いた事あるが
この身体を維持するのに
かなり能率が悪い気がしてたんだが
「あの身体で、サメらしい歯も無いし
ぼんやりしてそうなイメージなんだが
他の肉食のサメに襲われたりしないのか?」
ゆったりとして泳いでるイメージの
ジンベエザメだがその巨体故なのか
みくりが言うにはその
泳ぐスピードは時速5キロほどで
歩ている人間と同じくらいの速さらしい
「ジンベエザメの身体は
厚さが10センチある
とっても丈夫な皮膚に覆われてるから、
普通のサメは歯が立たないみたいだよ?
多分、小っちゃい内はその自慢の
皮膚も柔らかいだろうから
他のお魚に襲われて、
食べられちゃってるみたいだよ」
大水槽を優雅に泳いでいる
ジンベエザメを下から見上げる
「ジンベエザメは
卵じゃなくて赤ちゃんを産むんだけどね。
ジンベエザメの赤ちゃんは、
30~60センチらしいよ。
毎年繁殖しないみたいで、
その繁殖についても謎が多いみたい」