第113章 今年の旦那さんの誕生日は 前編 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
道場でぶくぶく茶を頂いて
ぶらぶらと自然の形のままの
砂浜を散歩する
「いいな…、こんな過ごし方も…」
「ゆっくり過ごすのって事?
杏寿郎はアクティブに、島を
走りまくる過ごし方の方が好きそうだけど?」
あのソファでゆっくりと寛いで
夕食まで過ごそうと杏寿郎が言って来て
しばらく砂浜の散歩を夫婦で楽しんで
自分達の部屋に戻る
「ちょっと…いい時間になるまで、
あのソファで昼寝でもするか?
今なら、旦那さんの膝枕つきだぞ?」
「頭…よしよししてくれるなら…
あのソファで波の音を
BGMにしてお昼寝も良いかなって~」
私の疲れが出ない様に
しばらくゆっくりと休むといいと
杏寿郎が言って来て
海の見える特等席のテラスのソファに座って
杏寿郎が自分のスマートフォンで
電子書籍を読んでいて
その杏寿郎の膝を枕にして
杏寿郎の体温と香りを感じながら
波の音をBGMにして
潮風が…頬を時々撫でる心地いい感触に
その内…ウトウトとしてしまっていて
まったりとした 島時間を…過ごす
「ついつい…、旅先では
観光地を回らないと…っと
思ってしまいがちだが…な、こんな風に
ゆっくりして過ごすのも…、悪くない…な」
すぅすぅ…と寝息を立てている
みくりの頭をよしよしと
杏寿郎が撫でながら
さっき読んでいたページに視線を戻す
ザァ―ンッ…ザァ―ンッ…っと
波の寄せては返す…その音だけが…
自分の耳に心地よく届く
そのまま…30分ほど…眠って居た様で
部屋にいつでも自分達が
好きなタイミングで下拵えが済ませてある
状態の料理が運ばれて来て
自分達が食事を摂りたいタイミングで
土間ダイニングにある調理器具を使って
仕上げるだけですぐに食べられるらしく
時間に追われて…
誰かに気兼ねをする事もなく
ゆっくりと夫婦水入らずの夕食を
楽しめる様になっている様だった
ある程度…調理はしてあるらしいので
後は温め直すだけの状態にして置いて
「そろそろ…、日没の時間になりそうだな」
「うん、そうだね…一緒に、
あのソファで…サンセット…眺めるんでしょ?」
大きなソファにゆっくりと座って
杏寿郎の身体に自分の身体を預けると
杏寿郎の手がお腹の上に添えられて
よしよしと目立って来ているお腹を撫でる
「見えなくても…要にも、
音は…聞こえてるんだろう?」