第113章 今年の旦那さんの誕生日は 前編 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
空港から外に出た場所には
バスやタクシーの乗り場の奥に
各社のレンタカー会社の送迎車が数台あって
『めんそーれ。ご予約の煉獄様ですか?』
レンタカー会社の名前の書かれたボードに
煉獄様と言う名前が書かれている
ボードを持った小麦色の肌の
にこやかな笑顔のやたらに
声が大きいかりゆしウェア姿の男性が
私達に向かって声を掛けて来て
「うむ。如何にも…俺達が煉獄だが。
もしや、貴方が今日お世話になる
レンタカー会社の送迎の方だろうか?」
杏寿郎がそのかりゆしウェアの男性に
負けない位の声量でそう返事を返して
既に2組の先客が待機している
送迎車に荷物を積み込んで貰って
乗り込んでシートベルトを締めると
私達を乗せた送迎車は
那覇空港からは車で
10分もしない場所にある
とあるレンタカーの
那覇空港営業所に到着して
コロコロとキャリーバックを押しながら
レンタカーの会社の受付に入ると
杏寿郎が手続きをして来るので
受付のカウンターの後ろにある
ソファに座って待つ事にした
ソファの横にはパンフレットのラックがあって
割引券とかも付いている
沖縄まるごとガイド…と言う小冊子を
みくりが手に取ってパラパラとめくる
手続きや必要な書類の記入
配車された車の車体の傷の確認をして
杏寿郎が車に乗っていいと声を掛けて来たので
助手席に乗り込んでシートベルトを締める
パックツアーの早割予約の特典で
レンタカーがノーマルのグレードの
アクアからプリウスにグレードアップを
無料でして貰えたんだと言って来て
「こんな特典を受けられるんだったら、
平日のオフシーズンの旅行の味を
しめてしまいそうだな…」
営業所をレンタカーで出る頃には…
時間は17時を過ぎていて
「ねぇ、今日沖縄入りしたかったのって。
レンタカー借りときたかったから?」
「ああ。9日の朝の便で来て、
レンタカーの手続きをしてってなると、
朝が早くなってしまうし、時間が勿体ないだろ?
だったら、今日、沖縄まで来て
車だけ借りといたら、明日は朝から動けるからな」
一度隣を通り過ぎた那覇空港のを
横手に見ながら杏寿郎の運転するプリウスは
那覇空港からほど近い場所にある
沖縄有数の観光地である国際通りを走っていて
「国際通り…、沖縄って感じするね」
「この辺りは店が多くて、賑やかだな」