第113章 今年の旦那さんの誕生日は 前編 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
「ウシエビって言うのはね、
耳慣れないかも知れないけど
絶対、杏寿郎も知ってるエビだよ?」
そうみくりが言って来るが
生憎俺の記憶には
そんな名前をしているエビは居ない
「聞いた事…ないが…な。ウシエビは」
「ブラックタイガーだよ?
正式名称が、ウシエビで、
ブラックタイガーの方が通称ね」
そんな話をしながら運転をするうちに
俺達が沖縄に行っている間に
お世話になる駐車場について
荷物を送迎車に積み込んで貰って
ここは帰って来る利用客の
車を今は置いているらしく
ここから少し離れた場所で
それまでは車を保管すると言う事で
駐車場の従業員に車のキーを預けると
早めの時間の着いたので
他に空港まで乗り合わせる客も居ないらしく
俺とみくりだけを乗せて
直ぐ目と鼻の先に見えている
神南港空港まで送迎して貰って
帰りの飛行機も予約の時に
日時は伝えてあるので
行ってらっしゃいませと
見送りをして貰って
旅行会社…を使って予約したので
チェックインは不要で
直接搭乗口に行けるチケットがあるから
それを提示して大きな荷物を預けて
身軽になると
ターミナルビルの中にある…
幾つかのレストランから
どこに行くかと…杏寿郎に聞かれて
「うーん、あのサンドイッチの
種類が沢山ある、喫茶店みたい所?
そこか…、屋上にある…
展望デッキの横の所が良いかな…?」
「奥さんは飛行機の離着陸が
観れる所…がご希望なんだな。
今日は天気もいいし、展望デッキにある
テラス席で…食べるか?
そこじゃない、別の野菜がたっぷりの
サンドイッチの店新しく出来てるぞ?」
「え。そうなんだ…。知らなかったな…。
しばらく飛行機に乗る事無かったし、
新しいお店が展望デッキに出来てたんだ」
エスカレーターを乗り継ぎながら
4階にある展望デッキを目指す
ウッドデッキの様な床になった
開放的な展望デッキは
快晴の空に飛び立って行く飛行機が見えていて
大人だけどワクワクしてしまう
「杏寿郎っ、飛行機っ飛行機、飛んでる」
「空港だからな、飛んで行くか
降りて来る場所だからな、飛行機が。
奥さんは、本当に、飛行機好きだな」
「うん、飛行機好き。
飛行機ね、見てるとね、
テンション上がっちゃうの。
何回乗っても、ワクワクするんだよ」