第112章 九州に行ってきました!その3 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
誰も居ないのを良い事に
後ろからギュッと抱きしめられて
首筋の辺りに杏寿郎が顔を埋めて来る
「全く…、あの人にだけは、
俺にはどうにも敵う気がしないんだが?
俺のこの行き場のない、感情を
みくり、君は
どうしてくれるつもりなんだ?」
どうにも…成瀬さんは
杏寿郎のそう言う部分を
イチイチ刺激して来るらしく
自信なさげにシュンとしてる
杏寿郎は杏寿郎でちょっと気の毒なんだけど
不謹慎にも可愛いなって思っちゃうんだけど
「いい子いい子する?」
「それは…、奥さんの膝枕でか?」
「お腹邪魔になるよ?それは。
膝枕は無理があると思うけど、
ぎゅ…ってして、よしよしする?」
「だったら…、俺の願いをひとつ…
奥さんにしか出来ない事だから
俺を憐れんで叶えてくれないか?」
そんな話をしていると
エレベーターは目的の階に到着して
もう時間も時間なので
静かに廊下を歩いて移動して
「もぅ、そんなしたから…言わなくても。
杏寿郎は私の旦那さんなんだから、
お願いの1つも、2つも叶えたげるよ?」
珍しく落ち込んでたから
どうせこの旦那さんがするお願いなんて
えっちな事に関連するお願いだろう
…だなんて
そんな風に高を括って
杏寿郎からの”お願い”を
私は安請け合いしてしまったのだが
「ねぇ、今日のお部屋も
パノラミックスイート??」
「だろうな…、エレベーターを
降りた時に部屋の配置図見たんだが。
あの尖った先端だったからな」
「だったら昨日と、
同じ部屋で良かったのにね」
同じパノラミックスイートなのなら
部屋を変えなくて良かったんじゃって
そんな風に思ったんだけど
その私と杏寿郎が抱いていた疑問は
部屋のドアから中に入ると
全てが解決したのだが
カードキーでロックを解除して
入口のスロットにセットすると
部屋の明かりがついて
その部屋の中の状態が見えて
「ん?昨日の部屋と…間取りが違う…な」
「あ、ほんとだ、昨日の
仕切り板で真ん中が区切られてた
あの先端がお風呂の部屋と違うね。
お風呂…先端に無いんだ」
部屋の左側は壁になっていて
部屋の右側にはベッドが配置されている
目隠しの様に細い柱が
ベッドが丸見えにならない様に
何本も立てられて居るが
部屋の形と大きさは同じだが
昨日の部屋とは受ける印象が大分違う
履物を脱いで廊下を進む