第112章 九州に行ってきました!その3 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
「月城さん、ここを選んでくれてありがとう。
俺から、礼を言わせてくれないだろうか」
「いえ、丁度…皆さんが、
こちらに来られるタイミングが、
こちらの藤園の開園時期と重なりましたので。
私が、知っている場所の中で。
ここの藤が…、一番美しい…と…思っておりまして。
それを…、皆さんにも…、ご覧になって
頂けたら…と思って居ましたから。
今日は…、こちらにご案内出来て良かったです」
「藤の花…か…、どうにも…
懐かしい…感じがするな…」
錆兎が自分の頭上に咲いている
藤の花を見上げながら漏らすと
その隣で杏寿郎も同じ様に藤を見上げていて
「ああ。そうだな…、君ほどの
腕前の剣士なら…俺の記憶に残っていても
良さそうな…気がするが…。
どうにも俺の、あの頃の記憶も…不確かでな」
フッと…藤の花を見上げていた視線を
錆兎が地面に落とすと
「俺は…なりそこない…だからな、
煉獄さ…っと、杏寿郎の記憶に
残ってるハズは…ない…存在だしな…」
「なりそこない?どう言う事だ…
君なら、柱に居なくとも、
甲の隊士だったんじゃないのか?」
「俺は…あの時、こんな風に
藤の花が狂い咲くあの山から…
降りる事が出来なかった…人間だからな。
俺は…鬼殺隊には…、なれてないんだ」
「 宍色の髪の…狐の面をしていて、
同じ年に最終選別を受けた隊士の中でも
ずば抜けた実力を持つ者が居たと…。
私が…鬼殺隊に入隊してすぐに
2年前に選別を受けた先輩隊士に…
自分達が…全員…生き残ったのは…
その 宍色の髪の少年が…あの山に
巣食う鬼をほとんどを
たった1人で倒してしまったからだと…」
この藤の花を見て…
藤の花の匂いが…みくりの
あの頃の記憶を引っ張り出して来たらしく
「みくり、その話をしていた
隊士の名前は思い出せるか?」
杏寿郎の言葉に自分の記憶の中にある
見知った人達の顔を思い浮かべて行くと
「あっ、…思い出した…、どこかで
見た事ある人だって…思ったら。
木崎先輩…だ…、木崎先輩と…。
あの…杏寿郎の部署の…コンテの人…
ああっ、名前えええっ、あの
アクアトピアの時に…鰯をハートにって」
「ん?鰯をハートに…村田の事か…」
ハハハハッ…と錆兎が笑い出してしまって
「いや、笑って悪いっ。そっか…、
アイツ等は…ちゃんと隊士…してたんだな…」