第112章 九州に行ってきました!その3 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
そして…私が感じていた違和感と
同じ様な物を…私の隣にいる
杏寿郎も感じている様で…
自分の頭をその手で押さえながら
その門司港駅の駅舎の中を見渡していて
「杏寿郎…、大丈夫…」
「あんパン……」
自分の頭を押さえながら
真剣な表情をしながら
言った一言があんパンって…と
冗談なのかとツッコミを入れるべきなのか
それをみくりが返答に悩んでいると
その顔を…顰めながら 杏寿郎が
「さっきから…頭の中で…、
あんパンと言う…キーワードが
ぐるぐる回ってるんだが…。
その、あんパンのメッセージが…、
何なのか…さっぱりだ…」
どうしよう…リアクション…に困る…
本人は至って真剣…だけど
言ってるキーワードがあんパンじゃ
何のシリアスさも有難さも無いし…
「ねえ、杏寿郎。だったらさ、ここで、
あんパン食べたら何か分かりそう?」
「だが、みくり。
生憎だが、俺には…今は、
あんパンの持ち合わせが無いぞ?」
どんな…状況?
普通にあんパンを常に肌身離さず
持ち合わせる状況って どんな状況?
どう考えてもその人 あんパン売りじゃん
「何だ?煉獄…、お前は…
あんパンの持ち合わせも無いのか?
全く、備えあれば患いなし。
あんパンに笑う者は、
あんパンに泣く事になるぞ?煉獄。
あんパンなら…、持ち合わせている。
要り様か?なら…1つ…譲らん事もない」
もう…ツッコミは…追いつかないと
一瞬でツッコミする事は放棄したけど
と言うか…伊黒さん…は
あんパン…を常備してるんだ…
「いいのか?伊黒。恩に着る」
ごそごそと持っていた荷物から伊黒が
太宰府天満宮の参道のあのお店の
普通のあんパンの価格は2.3割増し
大きさは普通のあんパンの×0.7倍の
お高いあんパンを取り出して
「甘露寺、これを…煉獄に…」
自分の隣に居た蜜璃に
持って居たあんパンを
持って行く様にと手渡して
伊黒の手から蜜璃がそれを受け取ると
蜜璃が駅の構内をこちらに向かって
ゆっさゆっさっとその豊満な乳房を
揺らしながら小走りに近寄って来て
フラフラとしながら
大きな風呂敷包みを背負った
腰の曲がったご婦人が
荷物の重みでよろめくのが見えて
「きゃああっ、大変ッ。
おばあさん、危ないわッ!!」
その御高齢のご婦人がよろめくのを
慌てて蜜璃が抱えて支えると