第111章 九州に行ってきました!その2 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
みくりがそのガラスの粒が
キラキラと光っている砂浜の砂を
自分の手にすくうと
自分の手の指先を丸め込んで
手の形がハートになる様にして見せて来て
「見て見て、こうしたら…さ、
キラキラのカラフルなハートになるよ…」
「奥さん…、手、
そのままにしておいてくれ」
そう言ってじっとしていると
杏寿郎がスマートフォンで
私が砂を持っている画像を撮影して
「そんなの撮ってどうするの?」
別にFacebookもインスタグラムも
私はしてないんだから
所謂”映える”画像を撮る必要ないんだけどな
「これは…、不死川と伊黒に送るか…。
後は…こっちは俺の…アルバム行きだな」
そんな画像をどうするのかと
杏寿郎がそんな画像を保存したがる?と
そんな疑問が浮かんで来て
「あああっ!!もしかしてっ、
顔も映ってるって事じゃない?
ちょ、待ってっ、杏寿郎っ。
何で逃げようとするの!さっき、撮った画像っ、
見せてッ、ちょ、待ちなさぁーーーい」
こっちが身重だから
あっちも本気で走ったりはしないが
それでも早足でガラスの砂浜を
杏寿郎が逃げて行くのを追いかけていると
これ…傍から見れば
砂浜をカップルが追いかけっこしてる
私を捕まえてごらんなさーい状態じゃん
杏寿郎が突然足を止めたので
ボスッとその背中に顔を押し付けてしまって
「ちょっとぉ!突然止まらないでよぉおおっ。
杏寿郎の背中で、鼻打ったし…ぃいっ、
私の鼻が、低くなったらどうしてくれのさ」
「見たいか?さっきの画像」
そう言ってこっちにホラと
さっき撮った画像を表示させて見せて来て
キラキラと光るガラスの砂浜で
私が嬉しそうな顔をして
手の上でガラスの砂でハートを作ってる姿が
バッチリと収められてしまっているから
「ねぇ、杏寿郎…ここでさ…」
「じゃあ、この上に座って
上でも見上げて、写真撮るだろ?」
ガラスの砂浜に座ると
杏寿郎が腕を伸ばして上に
カメラモードにしたスマートフォンを掲げて
一緒に自撮りをして
「奥さん、今度は…あの波打ち際の辺りに
先に移動しててくれないか?」
「え、あ…、うん…この辺り?」
杏寿郎が指さしていた方の
波打ち際に移動すると
杏寿郎がオート撮影モードにした
自分のスマートフォンを少しだけ
砂浜の砂の所に埋めて固定すると
その映る範囲を確認する