第110章 九州に行ってきました!その1 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
この間…造幣局に行った時に乗った
あの大阪の観覧車に比べると
随分と可愛らしいサイズに見えるな…
いや…あの日本最大級の観覧車と
テーマパークの観覧車を比較するのも
そもそもに間違いなのかも知れないが
それぞれに恋人同士で
乗ろうと言う話になって
分かれて乗り込んだのは良いが…
前後が不死川の所と伊黒の所だから
流石にここでキスをしようとは…
俺も言い出したりするつもりは無いが…
「この調子だと、
キスも…夜までお預けになりそうだな。
あまり、遅くなり過ぎ無い時間に…
ホテルに戻れる様に、話をして置くか…。
ここは楽しいから、今は大丈夫でも
後から疲れが出そうだしな」
「でも…、イルミネーションされてる
運河で、カナルクルーザー乗りたいな…
前にテレビでCMしてて、
杏寿郎と、一緒に…乗りたいなって」
杏寿郎が驚いた様な顔をした後に
自分の口元を押さえたままで
こっちから視線を逸らせてしまったので
「……奥さん…っ、何で、毎回毎回
君は、そんな感じ…なんだ?
どうにも出来ない状況で、煽るなと
俺も、いつも言ってるだろう?」
「そっ、それは…今、キス…したいのを…
杏寿郎は…、我慢してるって事?だとか?
でも、キス…したいのを我慢してるのは、
杏寿郎だけじゃなくって…、私も…だもん」
その先の言葉を紡ごうとしたのを
杏寿郎の手で口を塞がれてしまって
静かにする様にと空いてる方の手の
人差し指を立てて合図をして来ると
「奥さんは…、卑怯だぞ?
この状況で、追撃するのはダメだろう?
俺の…、理性なんて、君は知ってるだろうが。
あって無い様な物だからな。むしろ、
君には堪えた俺を褒めて貰いたい位だ」
そう言って口を塞いでいた手を外すと
腕組みをしながら杏寿郎がそう言って来て
「はぁ…っ、はぁ…、んっ、
杏寿郎の事を…褒めたら…いいの?」
すぐ目の前にあった杏寿郎の顔と
こっちの顔を突き合わせたままで
しばらくの間見つめあって居ると
「……みくり」
『すいませーん、お帰りなさいませー!』
そうゴンドラのドアが開いて
係員の人が降りる様に声を掛けて来て
そのまま慌ててゴンドラから降りると
先に降りていた不死川とみくりの方へ
合流しようと言って来たみくりに
「みくり、また夜に、
2人きりで、観覧車乗らないか?」