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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第109章 ねぇ、ねぇ。ねーぇ? お相手:時透無一郎 R-15程度



後から思えば…
そんな約束をしたのが悪かったんだ

こんな仕事をしてるんだから
前に会ってから
こうして再会したのも1ヶ月経ってたし

そうそうに次に会う事なんてないと
そんな風に思ってたのに…だ

この時透無一郎と言う人間には
そう言う社交辞令とか
そういう方便と言うのが
全く意味がないと言うか通じない

事ある毎に…私の赴く先に現れて

彼におにぎりを要求される様になった

その内…それも飽きるだろうと
そんな風に思ってた
作ってさえあげておにぎりさえ渡せば
そのままおにぎりを持って帰ったからだ

そんな良く分からない
おにぎり当番の様なやり取りが
何度か続いた時だった

その時も 同じ様に彼におにぎりを
要求されて用意して
ご飯がおひつに沢山あったし
のりも具材も残ってたから
自分のおにぎりも用意した

私の分のおにぎりを見た彼が
ある柱に誰かと一緒に食べると美味しいと
言っていた話を聞いたと言って来て

一緒におにぎりを食べる事になった

だったらここで食べるのも
味気ないので
前に任務の時に通った事のある
綺麗な滝が見える場所で
一緒におにぎりを食べる事にした

黙々と表情を変えずに
おにぎりを頬張っている
その横顔に問いかけてみた

「美味しい?おにぎり」

美味しそうに美味しい美味しいって
食べてる訳でもないし
その表情は能面の様にも見える

「ねぇ」

「美味しくなかった?」

「いつも食べるおにぎりより、
今日のおにぎりが美味しいのはどうして?
誰かと一緒だから?」

「今日はお天気もいいし、
風も気持ちいいし、
お米が新米だからじゃないかな?」

そう答えたら
驚いた様な顔をして
無一郎がこっちを見ていて

「どうか…しましたか?」

「みくりって、笑えるの?」

「笑う時…ぐらい…、ありますよ、私にも」

「ねぇ」

「今度は何…ッ」

「笑ってる顔…、もっと見たい…って。
思うのは…どうして?」

「そんな事、自分で考えて…下さいッ」


そんな…やり取りがあってからと言うもの
その次からはおにぎりだけの
要求ではなくなって…

いつの間にやら… 

”僕、みくりの事好きみたい”と言われていて

付き合う…と言う事になっていた…のだが


付き合っている…と言っても

実の所 私と彼の関係性は

余りに何も変わってない…

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