第108章 やっぱり花より団子ですか?後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
気になる桜の花があったらしく
立ち止まって桜を見ている
人の波をぬうようにして
するするとみくりが
先にあるある桜の木に吸い寄せられて行くから
すいませんっと謝りながら
人の流れを早足で移動して
先に進んでしまったみくりを追いかける
「こらっ、みくり。
先に行かなくてもいいだろう?
っと…その桜の木が気になったのか?」
「うん、見て…八重咲の桜って
あっちこっちにあるけど…。
こんなの…見た事無い…よ…綺麗…」
みくりが熱心に見ていたのは
松月と言う品種の桜の様で
大振りの八重先の花びらは
白に近い程に淡い色合いであるが
その幾重にも重なる花びらの中に
時折濃いピンクの色味が混じる
一色…の桜の花とはまた違う
その繊細な色味の変化に
奥さんは目を奪われている様で
その松月を眺める奥さんを
自分のスマートフォンで撮影して
奥さんのLINEに送信して置いた
「奥さん、こっちの桜はどうだ?
この桜も綺麗だぞ?一葉と言うんだな」
「そっちの綺麗だね…、
中心の部分が濃いピンクになってる」
「こっちの桜も…、同じ様に
中央が濃くなってるが…。
こっちの桜は…平野撫子と言うのか…」
あっ…とみくりが
またしても気になる物を見つけたらしく
「あれ、あれ。あの桜、凄いよ」
確かにこれが…ソメイヨシノの
並木なら どれもソメイヨシノなので
これが凄いよ…とはならないだろうから
これも色んな品種があるからなのだろう
「奥さん…今度は何を見つけたんだ?」
「これっ、桜?」
そう言って指差している
みくりの指の先に咲いている花は
ダリアの花を思わせるような
そんなインパクトのある花を
咲かせていて桜…なのか?と
奥さんが疑いたくなるも頷ける
「この桜は…、六高菊と言うらしいな」
「へぇ~、桜なのに、菊なんだ…」
「俺の好み…は、あっちだがな…」
杏寿郎が気になる桜を見つけたらしく
杏寿郎が指さしている先に目を向けると
その先にあったのは
枝垂れ桜の様だった
「枝垂れ桜だな…。普通の桜も良いが
また、枝垂れには枝垂れの良さがある」
「一つ、一つのお花が大きいから…
木が大きくなくても、存在感があるね。
それに…雨情枝垂れ…なんて
名前まで、綺麗な枝垂れ桜…だね」
「ああ、良いな…夜桜も」