第107章 やっぱり花より団子ですか?前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「でも、寝転んだら寝ちゃわない?」
「良いんじゃないか?ちょっとぐらいなら」
「でも…、他のお客さんが
お花見するのに、…ウロウロしてるし…」
流石に少ないとは言え
人の行き来はあるのだから
ここでぐうぐう寝てしまうのは
気が引ける気がするしな…
「なら、君が寝ないのなら
俺が奥さんの膝を借りるか」
「お腹、つかえない?」
「膝の端借りる程度なら、
お互い邪魔にはならないだろう?」
後ろにある桜の幹にもたれ掛って
シートの上に崩して座った
太ももの上に杏寿郎が頭を預けて来て
寛ぎながら自分のスマートフォンで
電子書籍を読み始めてしまったので
下から上を見上げると
真下から眺める桜の花を楽しむ
サァっとまた 風が吹いて
ヒラヒラと舞い上がった桜の花びらが
杏寿郎の髪に数枚引っかかっていて
「でも、確かに贅沢な時間だな。
青い空に満開の桜の花に、
心地のいい春の風と。
風が吹く度に舞う、桜吹雪に…。
奥さんの作った、花見弁当で
お腹もいっぱいで、奥さんの
膝枕でお昼寝付き…だしな…」
そう言って持っていた
スマートフォンを胸の上に置いてしまって
寝る体勢を作っていたので
「そんな顔しなくても20分程で起きる」
よしよしと
自分の頭の触れて来る
みくりの手の心地良さに
うつらうつらと…そのまま
眠ってしまって居て
アラームセットしてたから
20分後にアラームが鳴って起きたのだが
「退屈してたか?奥さん」
「どうだった?牛になった夢でも見れた?」
杏寿郎が下から手を伸ばして来て
首だけこちらに下を向く様に
頭の後ろに手を添えて引き寄せられて
自分の身体を起して
ちゅ…っと触れるだけの
ほんの一瞬だけのキスをして来て
「…――――ッ…、きょ、杏寿郎」
「いや、牛になる夢は見てないが。
奥さんの顔を見てたら、つい
キスしたくは…なった…な…。
さて、そろそろ、シートを畳んで…
この今だけの、景色を歩いて楽しむか?」
随分と軽くなった荷物を持って
杏寿郎と手を繋いで
河原の整えられた散歩道を歩く
「やっぱり、こうしてさ
シート広げてお花見してるのを
見るとさ、春って感じするね」
「日本人で良かったと、
毎年、このシーズンには感じてしまうな」
…とまあ こんな感じで
地元の花見の名所でのお花見を
4月2日の日は楽しんだ