第107章 やっぱり花より団子ですか?前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
ふと視界に昨日作った
特大のテルテル坊主が目に入って来て
そのテルテル坊主の向こう側には
綺麗に晴れた青空が見えていた
「あっ、そうだ…!確か、昔、
おばあちゃんが言ってたっけ」
杏寿郎をゆっくりして待つつもりだったけど
そうと決まればゆっくりはしていられない
それから しばらくして
杏寿郎がシャワーを終えて
着替えてリビングに戻ると
リビングのソファの所では
俺の奥さんが寛いでいたはずだが
ソファには奥さんの姿はなく
奥さんの代りにその場所に
大きなテルテル坊主が3匹?
3体?3人??3つ?なのか?
ゆったりと寛ぐ様にして座らされていて
そのテルテル坊主達が
お菓子パーティーを開催している
真っ最中の様だった
そこに日本酒を持った
みくりが戻って来て
当然 今から車に乗って出かけるのだから
俺が飲むための物ではないし
奥さんは今は妊娠中なのだから
奥さんが飲む為の物でも当然ない訳で
お猪口は3つ お盆の上に乗っていたので
そのお酒を飲むのは…
このソファの上で
お菓子パーティーをしている
このお三方なのであろうが
「みくり、これは新しい遊びか何かか?」
「ううん、これはお礼だよ?
テルテル坊主にお天気にして貰ったら。
お礼にお酒をあげるんだってさ。
ジュースとかでもいいらしいんだけどね。
でも、どうせだったら、
お菓子もあった方がいいかなぁって」
そう言われて見てみると
お酒も既に先に
食前酒に梅酒を頂いた後の
お代わりのお酒の様だった
「それでさ、さっきネットでさ
テルテル坊主の事調べたんだけどさ。
作った時に顔書かないんだってさ」
知ってた?とみくりが聞いて来て
俺の幼少期の記憶が確かなら
丸めたティッシュを芯にして
上からティッシュを被せて
首をタコ糸で巻いて固定して
マジックで顔を書いて吊るしていたのだが
「じゃあ、顔は本来なら、いつ書くんだ?」
「テルテル坊主を作って、吊るして
お天気になったら、顔を書いて
完成させるんだってさ。
だから作った時は顔がないんだって」
「書くつもりか?顔」
バスタオルのテルテル坊主には顔がない
今日の天気は快晴だ
正しいテルテル坊主の作法に寄れば
このお三方に顔を書かないとならないはずだ
ふふふふとみくりが笑って
「大丈夫。いい考えがあるから」