第107章 やっぱり花より団子ですか?前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
そのリボンはバレンタインの時の
リボンなのではあるのだが
テルテル坊主の首を縛るものを
杏寿郎に要求した所
これならあると言って
出して来たリボンはどう考えても
首を縛る…のに適した太さはしていない
「あっ、そうだ…!
杏寿郎、ちょっと待ってて。
そのリボンで首を縛るのに丁度いい。
そのリボンにぴったりの、
テルテル坊主を用意するから」
そう言ってそのまま2階へ
みくりが上がって行ってしまって
しばらくリビングで待っていると
バスタオルで作った
巨大なテルテル坊主を
抱きかかえる様にして
みくりがリビングに戻って来て
「流石は…、奥さんだな…。
その、発想は俺には無かったぞ…」
リボンがテルテル坊主に合わないなら
テルテル坊主の方を
リボンに合わせればいいじゃないと言う
何とも奥さんらしい発想で
タオルで出来た巨大なテルテル坊主が
リビングのカーテンレールにぶら下がってる
これ…闇の中で見たら
白い物がカーテンレールから
だらーんとぶら下がっていて
ちょっとしたホラーだよな…
「ねぇねぇ、杏寿郎。
リボン沢山あるしさ、他の色の
テルテル坊主も作ってぶら下げようよ」
それも2歳児ぐらいのサイズの
テルテル坊主を奥さんは
量産しようと言っていて
「お友達がいた方がいいよ~」
「これを…あそこに、
数体、並べるのか…」
「カーテンレール曲がちゃう?」
さっき俺が言った冗談を
奥さんが今度は
冗談じゃない感じに言って来て
家のリビングの窓のカーテンレールに
巨大なテルテル坊主が3体並んでいる
「でも、テルテル坊主作らなくても
明日は、お天気の予報だけどね…」
明日 天気になります様にと
テルテル坊主に2人でお願いをして
手を繋いで リビングから
ベッドルームへと向かった
「あのさ、杏寿郎…」
「ああ、これが気になるか?
リボンは、まだまだたっぷりと、
余ってるからな使うだろう?」
どうやら今夜は
あのリボンを出したついでに
旦那さんはリボンを
夫婦の時間のお供にするつもりの様で
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2023年4月2日
杏寿郎が目を醒まして
隣を見るも自分の隣には
みくりの姿は既に無くて
今日の花見の弁当を用意しながら
今日の朝食を用意している様で
「みくりは、台所か…」