第107章 やっぱり花より団子ですか?前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
この3年ほどはシートを広げての
飲食を伴うお花見は禁止されていたが
今年からは全国各地で
シートを広げての飲食を伴う
お花見が解禁されている地域が多く
私達の住んでいる二田市の
桜の名所である二田さくら回廊でも
この3年 開催して居なかった
さくらのライトアップも今年の
桜のシーズンから再開されるらしく
地元版のニュースでテレビで流れていた
明日のお花見の事で
奥さんの頭はいっぱいの様で
まるで遠足の前日の子供の様な
嬉しそうな様子だったから
「テルテル坊主でも作るか?」
「小学校の頃の遠足の前でも、
そんな事、した事ない…んだけど。
まぁ、テルテル坊主…作った事あるけど。
あーー。テルテル坊主と言えば…。
あれ、あのゲーム、実況動画で見た
雨って書いて…うるるって子の」
「うるるとさらら?」
「それは、ダイキンのエアコンでしょ?
違うよ、悲しい感じのお話なのッ。
ああっ、思い出した…っ、
無慈悲な笑顔だ…っ、そうそうそれっ」
テルテル坊主の話をしていたのに
みくりは昔見た
フリーゲームの実況動画の話をして来て
そのゲームを知らない俺からすれば
なんでそのゲームがテルテル坊主と
繋がるのか謎だったのだが
「何で縛る?」
そう今度はみくりが
杏寿郎に尋ねて来て
「しっ、縛る…?縛るのか?」
「え?縛らないの?縛って吊るすでしょ?」
あそこと言ってみくりが
窓のカーテンレールを指差して
「いや、曲がらないか?流石にあそこは」
「曲がる?曲がるって何が?」
「カーテンレールがに決まってるだろ?」
「テルテル坊主、100体作っても
カーテンレールは曲がらないと思うよ?」
そう言って睨むような視線を
みくりがこっちに向けていたので
今の噛み合ってない会話の意味を
分かってた上での返答なのだろうが
呆れた様な視線をこっちに向けながらも
数枚引き抜いたティッシュを丸めて
綺麗な丸いティッシュの玉を作ると
それをテルテル坊主の芯にして
ティッシュを被せると
自分の手でぎゅっと首を絞める様にして
みくりが形になった
テルテル坊主を見せて来て
「で、さっきから、私は。
こいつの首を何で縛るって話してるんだけど?」
「リボンならあるぞ、あの時の」
「あのリボンは
太すぎるでしょ?どう考えても」