第106章 夫婦のホワイトデーは…　後編　お相手：煉獄杏寿郎　現パロ

近畿百景と言うのは杏寿郎が言うには

日本郵政の前身の郵政省時代に
近畿郵政局が1985年に2か月間に渡り実施した
公募による観光地選定事業で
一般市民のハガキによる投票で
応募総数は約130万票だったとか

「その栄えある１位に選ばれたのが、
ここなんだがな」

「ちょっとした山みたいな感じだけど…」

「山みたいじゃなくて、山だがな。
この五老ヶ岳公園は、海抜300mの
五老ヶ岳山頂に広がる自然公園で。
その近畿百景の１位に選ばれた
絶景のスポットがあそこに見えてるだろ？」

駐車場から見えている
展望塔を杏寿郎が指さして来て

「要するに、あの塔の展望台からの景色が
１３０万票から選ばれた近畿の
１位の絶景って事か…私だったら。
水無瀬大橋とかって思うけど。
集計したのが、１９８５年だもんね。
２位とか、３位は？どこなの？」

車から降りて五老スカイタワーを
目指して歩きながら
近畿の絶景に選ばれたのは
どんな場所なのかと杏寿郎に尋ねると

ここが１位なのは知っていた様だが
他がどこかは知らなかった様で
スマートフォンで検索すると

「２位は龍鼓楼で、３位は水無瀬島で
それから４位は瀞峡で
５位は伏見稲荷大社だな……」

「水無瀬島はだったら、今なら
絶対水無瀬大橋だよ、きっと」

「今のデータがあればいいんだがな、
それこそ、奥さんの言ってる
水無瀬大橋や、雲海の有名な城跡に。
天橋立もそうだが、渡月橋や、
京都だったら、今なら
キモノフォレストとかも
ランクインしそうだがな」

「ああ。確かに映える所だよね。
だったら、大阪のネモフィラの所も
入ったりして来そうだけどなぁ」

そんな話をしながら駐車場からは
程なくの場所にある
近畿百景の第一位の絶景が楽しめると言う

五老スカイタワーの前について

大人　３００円の入場料金を支払って

展望台へと向かうエレベーターに乗り込んだ

展望台からは３６０度景色を楽しめて

先程乗った港巡りの遊覧船で
巡った場所もここから見渡す事が出来る

「今朝みたいに、近い場所からの
海もいいけど。こうして
高い場所から眺める海も良いね」

「ああ。そうだな。確かに
近畿百景の１位に選出されただけの
事はある眺めではあるな」

嬉しそうに自分のスマートフォンで
タワーからの景色を撮影していて

「杏寿郎も一緒に撮ろうよ」