第106章 夫婦のホワイトデーは… 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
至近距離で見ると
大きな護衛艦は遠くから見るよりも
何倍も迫力があって
思わず 大きな口が
開いたままになってしまって居て
「凄ーーい、凄いね。船、大きいね」
「そうだな、大きくて凄くて立派だな」
むっと杏寿郎の感想を聞いて
みくりが顔を顰めると
「何か、杏寿郎が言うと、
そっち方向にしか聞こえないんだけど…」
「別にそっちの意味で言ってないだろう?
大きくて凄い立派な船だろう?」
「まっ、まぁ…そうなんだけどさぁ…」
「ああ。そうだ。この舞鶴が。
名探偵コナンの劇場版の絶海の探偵の
舞台になってるんだぞ?」
「へぇ~、そうなんだ。
じゃあ、コナンの聖地なんだね」
「海外や東京が劇場版の
舞台になっている場合もあるが、
京都が舞台の物もあるし、
そうだな、大阪の通天閣や
三重県にある、志摩スペイン村が
モデルになってるのもあるぞ」
「志摩スペイン村??って
あれでしょ?パルケエスパーニャ」
あのサブリミナル効果のある
CMソングをみくりが歌い始めて
ああ そうか
あそこもちょっとマイナー気味な
テーマパークだから
奥さんの好みだったか
そう杏寿郎が考えていると
「あれだよね?今、スペイン村。
ンゴちゃんのコラボやってるよね?
にじさんじの、周央サンゴちゃんの」
っと勢いで言って
あ…と言う顔をすると
自分と杏寿郎との温度差を感じて
乗り出した身体を戻すと
コホンとみくりが咳払いをして
きっちりと座席に座り直して
また凄いねーーと言いながら
護衛艦を眺め始めたので
杏寿郎がそれを横目に見ながら
みくりに内緒で
志摩スペイン村こと
パルケエスパーニャを検索すると
トップにその周央サンゴとの
コラボイベントのページが出て来て
アニメか何かのキャラの様だが
調べてみるとどうやら
バーチャルユーチューバーの様だった
そのまま元の遊覧船の乗り場まで
グルっと港を回って戻って来て
船の上から見る海軍ゆかりの港巡りは
終わった訳なのだが
駐車場まで戻って来て
別の場所へ行こうと言うので
車に乗り込むと
舞鶴赤れんがパークからは
車で15分程の距離の場所にある
公園の様な場所の駐車場について
「近畿百景って知ってるか?」
「何それ?それって。
日本の渚100選みたいなの?」